『罪と罰』における二つの「罪」―相対的な罪と絶対的な罪―

清水真伍 カトリックのミサは神に罪を告白し赦しを乞うことから始まります。キリスト者にとって「罪」とは根源的な問題の一つでしょう。その点でドストエフスキーの『罪と罰』は私たちにとって示唆に富む小説です。 『罪と罰』は、嫌わ Continue reading


ノア・ゴードン著 『最後のユダヤ人』(木村光二訳、出版:未知谷、2021年)

町田雅昭 私は元来本を読むのは苦手です。映像の方が好きといっても映画をよく見るわけでもありません。好きなのは映像で見る世界、特に記録映像です。その私が本書には魅せられ、一気に読み終えました。(税込6,600円だったので、 Continue reading


「罪とゆるし」について―小説『塩狩峠』を手がかりに―

K.S. はじめに 「罪とゆるし」というテーマから、私が小学生の時に読んだ小説『塩狩峠』を思い出したので、今回題材として取り上げてみたいと思います。 ご存知の方も多いと思いますが、この小説は、1900年代初頭の北海道を舞 Continue reading


特集83 旅の思い出――多彩なインパクト

日常の中のアドベンチャー 2023年はさながら旅行復興の年のようです。新型コロナウイルス感染予防のため慎重な行動は必要とされつつも、外的な行動制限は解かれ、感染対策と自由行動に関して一人ひとりが慎重に感染対策には取り組み Continue reading


「神は一つだ。信じ方がちがうだけだ」―あるロシア人の宗教観―

清水 真伍 上智大学の外国語学部ロシア語学科を卒業後、私は水産商社に就職し、ロシアからのサケやイクラ、カニの輸入業務を担当した。入社二年目、私は商談や商品サンプルの検品のためサケ漁のシーズンである7月から8月にかけて極東 Continue reading