特集81 ベトナムの人々と文化への新たな扉


穏やかな、大きな隣人

アジアの隣人たちを知っていこう、という展望のなか、今回はベトナムに目を向けます。東南アジアの括りに入る国ですが、中国との関係を基軸に国を形成してきた、古い文明国という意味では、日本と好対照の存在でもあります。

今年は、1973年9月21日に日本とベトナムとの外交関係が樹立されてから50年にあたるとのこと。今や在日ベトナム人の数は48万人近く(法務省在留外国人統計によると2022年6月現在で47万6,346人)だそうです。文字通りの隣人、いや共存する人々となっています。その多くが直面する、日本での生活、就労をめぐる現実問題は一般にも、また教会でも意識され、さまざまに取り組まれています。その様子がカトリック月刊誌『福音宣教』の2023年6月号で取り上げられています。「インタビュー ベトナムからの人々を支援する」という記事で、ベトナム出身の二人の司祭、一人の修道女のお話から、在日ベトナム人が置かれている状況や、さまざまな積極的な活動について多くの情報を提供してくれます。

このような状況を意識しつつAMORの特集では、ある司祭、ある修道者のお話をメインにご紹介します。インタビューを通して語られる、パーソナルな経験と歩みは、やはりなによりも神と人間のかかわりの現実です。そのもとで、地上の国としてのベトナムと日本の関係は柔らかく相対化されます。そして、そこにこそ、新たな、この隣人との出会いの始まりがあり、そして、ベトナムという国、文明、文化、キリスト教の歴史について学ぶ意味が新たに生まれてくるのを感じます。さらに映画の紹介を通じて、現代ベトナムの心の陰影に対する窓が開かれる思いがするでしょう。

教会のつながりの中で知り合ってきた限り、穏やかさ、温厚さが印象深い、ベトナムの人々、――その姿は、日本に生きる私たちの歴史と現状に対する、とても、深く、大きな問いを投げかけてくるように思います。

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