中村恵里香(ライター)
ベトナムでの映画製作の歴史はそんなに古くありません。ベトナム最初の映画といわれているものは、1959年に公開された『川の流れとともに(Chung một dòng sông)』だといわれています。1960年に国営の映画学校が設立されましたが、内容は、政府のプロパガンダやドキュメンタリー映画に絞られていたようです。1980年代後半にドイモイが導入されたことにより、文化的なものは否定されたといわれています。当時の映画は年1ケタ程度の製作に留まっていたといわれています。今、ベトナムの映画事情を見ると、韓国企業によるシネコンが飛躍的に増えているとようですが、上映作品はハリウッド作品や韓国映画が大半だといいます。
そんな中、1993年カンヌ国際映画祭でベトナム出身のトラン・アン・ユン監督の作品『青いパパイヤの香り』が出品され、カメラドールを受賞し、脚光を浴びます。ただ、この作品はベトナム映画と言えるのかという議論も出たようです。
1990年後半から、さまざまな作品がつくられるようになりますが、今回ご紹介する作品を見てわかるようにハリウッドの影響を受けたものがすごく多いように思います。また、原作のあるものの映画化が特徴と言えるようです。今回あげたものは、あくまでも日本でネット配信やDVDで観られるものです。
1993年製作/104分/フランス・ベトナム合作
配給:デラ・コーポレーション
監督:トラン・アン・ユン
2019年製作/98分/ベトナム
Netflixで配信
監督:レ・ヴァン・キエ
2018年製作/95分/R15+/ベトナム
配給:クレストインターナショナル
監督:アッシュ・メイフェア
2020年製作/88分/G/日本・ベトナム合作
配給:E.x.N
監督:藤元明緒
2017年製作/100分/G/ベトナム
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
監督:グエン・ケイ、チャン・ビュー・ロック
2015年製作/114分/G/日本・ベトナム合作
配給:アルゴ・ピクチャーズ
監督:大森一樹
2017年製作/88分/ベトナム
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
監督:ヌエン・クワン・ユン
2000年製作/112分/フランス・ベトナム合作
配給:アスミック・エース=日本ビクター
監督:トラン・アン・ユン
2018年製作/102分/ベトナム
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
監督:レオン・レ
2019年製作/79分/G/ベトナム
配給:マジックアワー
監督:チャン・タン・フイ
2015年製作/103分/G/ベトナム
配給:アルゴ・ピクチャーズ
監督:ヴィクター・ヴー
2009年製作/106分/ベトナム
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
監督:ブイ・タク・チュエン
2015年製作/127分/ベトナム
配給:CJ Entertainment Japan
監督:ファン・ザー・ニャット・リン
2018年製作/117分/ベトナム
配給:AMGエンタテインメント
監督:落合賢
2019年製作/106分/ベトナム
監督:チン・ディン・ル・ミン
2022年製作/108分/ベトナム
配給:ハーク
監督:チャン・ヒィウ・タン
2019年製作/104分/R18/ベトナム
監督:キャシー・オイエン
2016年製作/112分/G/ベトナム
配給:ギャガ
監督:落合賢
2022年製作/80分/ベトナム
配給:ハーク
監督:ピーター・モウルガヤ
2014年製作/81分/ベトナム
監督:ヌエン・クワン・ユン
2016年製作/80分/アメリカ・台湾・ベトナム
監督:コスモス・ キーンダリウス
2016年製作/111分/ベトナム
配給:日活
監督:ゴー・タインヴァン(ベロニカ・グゥ)
2009年製作/96分/ベトナム
監督:レ・タイン・ソン
2012年製作/98分/ベトナム
監督:ヴィクター・ヴー
2013年製作/100分/ベトナム
監督:ヌエン・クワン・ユン
2016年製作/93分/ベトナム
監督:クォン・ゴ
2018年製作/113分/ベトナム
監督:ヴィクター・ヴー
2016年製作/91分/ベトナム
監督:リー・ハイ
2020年製作/94分/ベトナム
監督:ソン・トゥンM-TP