鵜飼清 新元号が決まり、5月からは令和の時代がはじまります。「和」が付いたのでなんだか昭和の面影を追ったりしてしまうのは、わたしが昭和生まれだからでしょうか。 平成最後の今年1月1日、朝日新聞は「昭和天皇 直筆原稿見つか Continue reading
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こどもしょくどう
平成から元号が変わろうとしている現代を考えるとき、日本は敗戦からよくここまで豊かな国になったものだと思う。東京オリンピックを中学1年生のときに見ていたぼくは、また東京オリンピックを見られるだろうことを現実のものかと疑うほ Continue reading
榎本武揚 士道に生きた開明者の光芒
鵜飼清 昨年(2018年)は明治150年が話題となり、「日本の近代」について考える機会が開かれた年ともなったようだ。大河ドラマでは西郷隆盛が主役の1年だった。いわば官軍の側の主要人物だったのだが、ここでは幕府側の人物とし Continue reading
長編ドキュメンタリー映画「太陽の塔」
1970年の3月に大阪万博が開幕した。そのテーマは「人類の進歩と調和」だった。お祭り広場のテーマ館にそびえるのが《太陽の塔》である。 岡本太郎はテーマプロデューサーに就任した時から「おれはテーマの“進歩と調和”には反対だ Continue reading
黒澤明『静かなる決闘』
映画監督の黒澤明は、戦争を直接題材にした映画を遺していない。『トラ・トラ・トラ』(日米合作映画)で、真珠湾攻撃をめぐる日米両国の動きを題材にした映画に取り組んだが、撮影中に監督を解任される。強度のノイローゼが原因と言われ Continue reading
沖縄の雲に魅せられた人
喜屋武貞男(きやたけ・さだお)さんに会っていると、いつも気持ちがリラックスしてくる。話をしているうちに、こころがほんわかしてきて、なんだかいままで思っていたわずらわしいことがどうでもいいやという気分になってくる。これは、 Continue reading
一本足打法から生まれた快挙——王貞治
鵜飼清(評論家) メジャーで活躍する大谷翔平選手に注目が集まっています。二刀流をメジャーで実現する大谷選手は、きっとベーブルースの記録を超えてくれることでしょう。 私が野球で記録ということを意識するときに浮かんでくるのは Continue reading
『モリのいる場所』
「生きるよろこび」とはなにか 昭和49年。結婚52年目の画家とその妻の、夏の1日――これがこの映画の99分である。 熊谷守一という実在した人物を映画にする。映画にするからには、ドキュメンタリー映画でも劇映画でも、監督の人 Continue reading
私がつくった本の原点に立ち戻りたい
書店に行って驚いたのですが、「食」に関する本のコーナーがつくられて、いろいろな種類の書物が並んでいました。それらは健康に関するもので、「食事術」やら「カラダに良い食のレシピ」といった実用的なものがあります。なかには、「腸 Continue reading
「ウィンストン・チャーチル―ヒトラーから世界を救った男―」
乱世は英雄を生むのか? なにか決めなければならない最終決着の場面で、自らの考えを信じて決断をくだせるのはどのような人物なのか。人は誰でも、決断を出さなければならない場面に遭遇する。大小に関わらず、それはいつ Continue reading