井上洋治という人を知っていますか? 井上洋治――名は「ようじ」と読みます――は、10年前に亡くなったカトリック教会の司祭です。司祭は「神父」と呼ばれるので、「井上洋治神父さん」として親しまれる方です。東京大司教区所属の教 Continue reading
カテゴリー: 特集89 井上洋治神父没後10年
井上洋治神父の生涯と著作
※『余白の旅――思索のあと』、『井上洋治著作選集』10所収「井上洋治著作一覧」、新カトリック大事典電子版等を参照。 生涯 1927年3月28日 神奈川県津久井郡に生まれる。 1939年4月 府立四中(現東京 Continue reading
プネウマを受け留めて
鵜飼清(評論家) 私は不惑(40歳)のとき(1991年)、ちょっとした理由で東京都の高田馬場から埼玉県の小手指へ引っ越しました。不惑といっても惑うことばかりの歳でした。 そんなときに、中野孝次さんの『清貧の思想』という本 Continue reading
井上神父のキリスト教文化内開花の歩みとその展開――東方キリスト教への着目と「自然」の霊性
山根息吹(東京大学大学院総合文化研究科学術研究員) 帰天十周年にあたって、日本文化とキリスト教という課題に生涯一貫して取り組んだ井上洋治神父の歩みを、東方キリスト教の霊性との出会いという視点から捉えていく。さらにその視点 Continue reading
井上洋治師の霊性的な思索について――その思想と著作の意義
阿部仲麻呂(日本カトリック神学院教授、学校法人サレジオ学院常務理事、サレジオ会司祭) 余白の旅――霊性的な思索 井上洋治師(1927-2014年)が帰天されてから10年経った2024年3月8日に心から語りかけながら、 Continue reading
詩人井上洋治神父を師と仰いで
岡村光章(元国立国会図書館専門調査員、元立正大学文学特任部教授) 「アッバ、アッバ、南無アッバ」という神さまへの呼びかけから、毎日の祈りが始まります。私は、令和4年4月16日にカトリック浦和教会で洗礼を受けました。 受洗 Continue reading
懐かしさと、満ち足りなさと、突き抜けたさと~~井上洋治神父とのふれあいの思い出~~
石井祥裕 井上洋治神父とは二度会ったことがあります。一つは、1980年代前半、所属するカトリック関町教会に講演にいらしたときだと思います。教会の記録と照合していないので、あまり定かではないのですが、関町教会の保護の聖人が Continue reading
井上洋治神父没後10年記念 南無アッバの祈り
中村恵里香(ライター) わたしが井上洋治神父の名前を初めて聞いたのは、中学3年生の時だったと思います。わたしの父(文芸評論家・上総英郎)が遠藤周作氏の仕事場でキリスト教作家の集まり霊の会(キリスト教芸術センターの前身、霊 Continue reading