『こんにちわ地球家族――マザー・テレサと国際養子』


マザー・テレサというと、インドでの死を待つ人々の家や貧しい人への支援活動で知られていますが、彼女の活動の中に親を失った子どもたちへの支援活動があることは、知っている人は知っているという程度にしか認知されていないのではないでしょうか。インドでは「シュシュババン」という孤児たちのための支援施設を運営しています。

この施設は、親を失った子どもたちのための施設ですが、ここから全世界へ養子を派遣する活動も行われています。その活動を追った映画『こんにちわ地球家族――マザー・テレサと国際養子』をご紹介します。

この映画の登場人物の中で、代表ともいえる人がボーネッシュ夫婦です。1974年実子が2人いるところへ、ベトナムと韓国の孤児6人を迎え入れます。そして徐々に多くの子どもたちを受け入れ、1984年には、11名を迎え入れ、最終的には実子4人に20人の孤児たちと、トータル24人の子どもたちとともに暮らしています。夫婦を加えて26人の生活は、決して経済的に豊かなものではなく、質素なものです。でも、愛に満ちた生活をしています。その詳細は、映画をご覧になってください。

国際養子の活動について、この映画の中でマザー・テレサは、

国や人々の間に愛をもたらす美しい架け橋です。世間には子どものいない家庭が多く、それはとても不幸です。なぜなら、子どもは喜びと愛と平和をもたらす存在ですから。また子どもも、孤児になるのではなく、両親を必要とします。

そこで、私は養子をすすめ、人工中絶とも闘っています。子どもは愛に満ちた家庭でこそ育てられるべきです。養子を迎えることで、その家庭が愛に満たされるのです。

例えば、ヒンズー教の家庭は深い家族感をもっています。子どもたちは、常に愛と平和の使者であり、養子は、家庭に新しい血を注ぐものと教えているのです。

といっています。

マザー・テレサの「この世に本当に貧しい人がいる限り、私たちに本当の幸せはあり得ない」という言葉とともに、家族の形はどんなものなのか、子どもたちの美しい笑顔に満たされる家庭というものがどのようなものなのか、真の幸福とは何かを考えさせてくれます。

(中村恵里香/ライター)

 

脚本・監督:千葉茂樹/制作:市民グループ地球家族の会/協力:近代映画協会、女子パウロ会/企画:小島好美/撮影:伊藤喜宏、河内豊秀/音楽監督:山崎宏/主題曲:石田桃子/編曲:小六禮次郎/歌:しゅうさえこ/ナレーター:樫山文枝

販売:市民グループ地球家族の会、女子パウロ会/57分/制作国:日本/1985年

 

【関連記事】
眼差しの向こうにはいつも「地球家族」がある

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

8 − three =