「末盛千枝子と舟越家の人々―絵本が生まれるとき―」


末盛千枝子さんをご存じでしょうか。上皇后の美智子様の本を出されたすえもりBOOKSの代表をされていた方といえばおわかりになる方も多いと思います。私が末盛さんの名を初めて耳にしたのは、もう40年近く前のことです。当時入社した菁柿堂という出版で、これまでに出した本を眼前にし、なぜか印象的に目に飛び込んできたのが、『テレビプロデューサー末盛憲彦の世界』という自費出版の本でした。もう在庫のない本なので、持って帰らないようにいわれ、時間を見て、読み進めたとき、末盛千枝子さんの文章を目にしたのでした。若くして亡くなられた末盛憲彦さんに対する思いが短い文章にあふれていたのが印象的でした。

その後、日本キリスト教芸術センターに携わるようになり、末盛さんと直接お目にかかるようになるのですが、なんとも言えない穏やかな笑顔が印象的な方でした。

その末盛千枝子さんは、長崎に旅行したことのなる方なら、一度は足を運んだことがあるであろう西坂の日本26聖人殉教像を造られた舟越保武氏の長女です。舟越家は、皆さん芸術の才能のすばらしい方ばかりで、弟の舟越桂さんの名をご存じの方も多いと思います。今回、末盛千枝子さんを中心に舟越家の人々の作品が一堂に会する展覧会が千葉県市原市で行われています。

東京駅八重洲口から高速バスに乗り、1時間強、市原舞鶴バスターミナルに降り立つと、かわいらしいかかしがお出迎え。ここからは路線バスが廃線となったので、タクシーを呼び、市原湖畔美術館へ。湖畔美術館というだけあって、ダム湖をいただき、広い芝生の庭のあるすてきな美術館に着きます。

館内に入ると、舟越桂さんの若かりし頃の作品に出迎えを受け、末盛さんのこれまで作られた本の数々が並べられています。

千枝子さんのご主人、末盛憲彦さんの思い出とともに先に進むと、地下に舟越保武さんのダミアン神父像とともに家族の皆さんの作品が展示されています。

なんとも心安らぐ展示に時間のたつのも忘れるほどです。都内の美術館巡りもいいですが、たまには足を伸ばし、ちょっと豊かな時間を過ごしてみませんか。

中村恵里香(ライター)

会期:2023415日[土]〜625日[日]

開館時間:平日10001700

     土曜・祝前日9:3019:00

     日曜・祝日9:3018:00

     *最終入館は閉館時間 30分前まで

休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)

料金:一般:1,000800 )円 / 大高生・65 歳以上:800600 )円

*()内は 20 名以上の団体料金。

*中学生以下無料・障がい者手帳をお持ちの方とその介添者( 1 名)は無料

主催:市原湖畔美術館[指定管理者:(株)アートフロントギャラリー]

協力:ニューヨーク公共図書館、宮内庁、岩手県立美術館、世田谷美術館、西村画廊、MTMコレクション、3.11絵本プロジェクトいわて、舟越家 ゲストキュレーター:末盛春彦

公式ホームページ:https://lsm-ichihara.jp/

アクセス

鉄道の場合:東京駅からJR内房線五井駅から小湊鐵道に乗り換え、高滝駅にて下車。徒歩20分。

高速バスの場合:東京駅八重洲口八重洲地下街2番出口2番乗り場から東京—勝浦線に乗車し、市原鶴舞バスターミナルで下車。

バス、鉄道ともに路線バスがないため、潤井戸タクシーTEL0436-92-0311 フリーダイヤル:0120-7458-11へご連絡ください。


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