特集68 沖縄復帰50年を思う


知ることから祈ることへ

わたしたちの世界に対するイメージは、地図の制約のもとにあることが多いのではないでしょうか。沖縄は、日本地図の場合、しばしば別枠で示されることがあるほど、日本列島本土からは遠く、周辺に置かれます。しかし、ユーラシア、太平洋を全貌する世界地図では、むしろとても重要な位置にあります。このような沖縄への二つの眼差しのギャップが、すでにこの島々の担う状況の複雑さを示しています。日本であって異国のイメージをもつ存在、いや、もともと別な独立した文化圏、琉球王国であった……そうした歴史からの教示を重ねると、内のようで外、外のようで内という、沖縄の微妙なあり方がますます目の前に近づいてきます。

観光の“対象”として、そのかぎりで沖縄に触れられるなら、それは二重の意味でお目出たいこと。ただ、少しでも琉球と日本の関係の歴史、戦争の歴史、戦後、そして復帰後の状況を心に留めるなら、深く掘り下げていかなければならない、さまざまな問いが心の中に湧き出してきます。そうしたとき、遠くに思われていた沖縄が日本の歴史と現在を映し出す鏡であることが見えてくるでしょう。そして、自分たちの実存の根底にも、深く問いが突き刺さるのです。

ここで、知らなさ、わからなさを乗り越えて知ろうとすることが大切になります。本土復帰、返還という言葉になにか引っかかるものを感じるとき、それをほんとうの意味で「知ること」のきっかけにしたいと思います。そのために、沖縄に住んでいる人、ここで活動している人、歴史に何かを残した人、沖縄を訪ねてさまざまな出会いに導かれた人のことば、訴え、叫びに触れることが大きな道案内となってくれます。そのような出会いを広げることを目指している今回の特集です。

ウクライナ情勢によって、いっそう切実になっている平和への祈り……、その祈りに貫かれ、それを強めてくれるような「知る」を求めて、沖縄の真実の“海”に漕ぎ出していきましょう。

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琉球王国

弾薬庫はいらない

沖縄の小さな島々で起こっていること

沖縄全戦没者追悼式

祖国復帰運動に生涯を捧げた瀬長亀次郎

50年後の琉球弧――沖縄復帰半世紀によせて

 


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