特集65 “広く報せる”という使命~~教会の取り組みが目指すもの


教会広報を導くものに心を留めて

今月は、2022年2月19日に開催されたSIGNIS JAPAN(カトリックメディア協議会)の「教会とインターネット」セミナーをきっかけにして企画されています。毎年行われているこのセミナー、今年は日本カトリック司教協議会の広報担当司教である酒井俊弘司教を迎えて、教会としての広報のあり方、これからを一緒に考えようという趣旨で開催されたもので、各教区諸教会の広報に携わる人々が集う広報論の新たな出発の場となりました。

広報、コミュニケーション、メディアといったさまざまなことばで語られる情報発信や交流の活動の核心において何を見つめたらよいのか、今現在のさまざまな手段を見渡しつつ、キリスト教の信仰を伝えていくとはどういうことなのか、そこで目指すべきことは何か、インターネット時代の今、あらためて原点を見つめ直す機会になったものと思います。酒井司教のお話、SIGNIS JAPAN会長の趣旨説明、参加者の事後寄稿を通して、AMORの中でも、考え続けていければと思います。

また、今回の特集は、2021年11月の特集61「福音宣教とメディアの新時代~~キリスト教メディアのみなさん 大集合!」、2020年1月の特集63「福音が伝わりゆくために~~インターネット・メディアの役割を考える~~」に続く、AMOR創刊5周年にちなむキリスト教メディアへの振り返り企画のさしあたり最終回になります。そこで、このテーマに欠かせない『カトリック新聞』の歴史を、私たちなりに見つめてみました。今年創刊100年目になるカトリック教会の公式広報紙『カトリック新聞』の歴史は、それ自体、カトリック教会100年の歩みを鑑のように映し出しています。広報が“広く報せる”ことであるなら、教会広報は日本の中ではいつも“狭く小さな”ものにすぎないかもしれません。しかし、たとえ小さくとも100年も続いてきたものは、そのことによって、もっと大きなものを示すしるしになっているように思えます。

そうした振り返りを通して、今、この瞬間、何かを発信することの上に、自分たちには見通せないような、時間軸を通じてのより大きな計らいがあるのではないか……そんな観点が開けてきます。“広く”伝える活動の上には“永く”伝えるという使命が、“恵みと励まし”として与えられているではないか……そんなヒントを各記事からも感じ取っていければと思います。

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聞くことから始まる心のコミュニケーション~~酒井俊弘司教の講演から

カトリック教会の広報の担い手とは?

教会広報の今とこれから-コロナ禍を通じて見えたもの-

100年目の『カトリック新聞』~~その歩みが示すもの

『カトリック新聞』を通過した思い出

 


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