それは、2019年11月23日から26日まで、わずか3泊4日の分刻みのスケジュールでの出来事でした。教会はもちろん一般のメディアからも大きな注目を浴びながら、「すべてのいのちを守るため」に総合される数々のメッセージを発信していきました。その興奮や感動の余韻は、しかし、2020年の春から別の大きな世界危機の中に飲み込まれていきました。
今日本で「第3波」と呼ばれている新型コロナウイルスの感染拡大状況の中、それでも、あの、老人であるのに不思議な霊力の漲った、清々しい“白い姿”を思い起こしたいと思います。あれはまぎれもなく、一人の預言者の姿であったことにあらためて気づかされるのではないでしょうか。もちろん、今もバチカンから世界と全教会に向けて「きょうだいの皆さん!」と力強く呼びかけているパパ・フランシスコです。2013年の着任から発信し続けるそのメッセージはすべて「いのち」の根源を見つめ、わたしたちの居住まいと生き方を問いかけるもの。その問いかけの中でキリスト者、そして福音、神の愛を信じる者の使命を説き続けています。
日本の地を、長崎を、広島を、東京を、そのメッセージの発信地とした、あの凝縮された4日間の持つ意義を、貴重な舞台裏の証言、そして、若い世代の考察とともに想起し噛みしめていきたいと思います。インターネットメディアの役割もその中に見つめながら……。
教皇フランシスコの来日から一年経って――すべてのいのちを守るため
「すべてのいのち」への福音 教皇訪日1年を振り返りながら(2020年11月26日追加)
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