ベルナルド・オリベラ著『証言者たち――厳律シトー会アトラス修道院の7人の殉教者たち』


今も世界中のどこかで、テロリストたちは、一般市民を傷つけ、多くの犠牲者を出しています。その犠牲者の数は、驚くほどの数字になっています。2018年12月8日、無原罪の聖母の祭日にアルジェリアで19名の方々が列福されました。その19名の中に厳律シトー会アトラス修道院の4名の司祭と3名の修道士、合計7名のフランス人がいます。この7名は、1996年3月27日、武装イスラム集団のテロリストたちによって連れ去られ、5月21日に殺されました。彼らがなぜテロリストたちに殺されなければならなかったのかは、テロリストたちに聞かなければ分からないことかもしれません。修道士たちの日記と手紙から真実の姿が浮かび上がる

『証言者たち――厳律シトー会アトラス修道院の7人の殉教者たち』ベルナルド・オリベラ著、木鎌安雄訳、ドン・ボスコ社刊

『証言者たち――厳律シトー会アトラス修道院の七人の殉教者たち』をご紹介します。

1993年のクリスマス前夜、6人の武装集団が修道院に乱入しました。武装集団は、修道士たちを脅し、負傷した仲間の治療と、経済的援助、後方支援、そして武力行動に協力するように迫ります。この出来事を受けて、メーデー県の知事からは護衛をつけることが申し出られますが、修道士たちは、すべての人々にとって平和のしるしになりたいという考えから、断ります。同じ理由で修道院を出て、守られた安全な地域に引っ越すことも断るのです。ただし、午後5時30分から翌朝7時30分まで、修道院の入り口を閉めることと、門番の家まで新たに電話を引くことだけは同意しました。

数日後、修道士たちは投票で、修道院内での医療活動は続けるが、武装集団からの協力には応じない旨を決めます。一時的にアトラス修道院の兄弟の人数が減っても、修道院にとどまる決心もします。これはいつかアトラス修道院を去らなければならなくなっても、祖国フランスには戻らず、モロッコに行き、アトラス修道院に戻れる状況になるまで待つことを意味したそうです。

教皇大使からは、7月24日の手紙で、アルジェの教皇大使館に住むように招かれますが、「しばらくの間、共同体を大使館に移す必要はないと思われるが、そのときが来たら、教皇大使と司教にどうするべきか相談する」と返事をします。フランス政府からも帰国するようにいわれており、状況は決して楽観視できるものではありません。

DVD『神々と男たち』

いつ殺されてもおかしくないような状況にもかかわらず、7名の司祭と修道士は、なぜ命の危険を顧みず、最後まで人びとの中にとどまる道を選んだのでしょうか。この本は、彼らの残した手紙や日記などから構成されており、その中から聞こえてくる声には、イエス・キリストの意志に身を委ね、祈りとともに生きる修道士たちの姿が浮かび上がってきます。ぜひこの本を手にとってみてください。御心のままに生きる修道士たちの平和を願う心に感じ入るものがあると思います。また、この7名の修道士たちの姿を映画にした『神々と男たち』という映画もあわせてご覧になると、深く感じ入ることがあるはずです。

(中村恵里香、ライター)

『神々と男たち』
監督・脚本:グザヴィエ・ボーヴォワ/製作・脚本:エティエンヌ・コマール/撮影監督:キャロリーヌ・シャンプティエ
出演:ランベール・ウィルソン、マイケル・ロンズデールほか
上映時間:123分/製作国:フランス/原題: Des hommes et des dieux/配給:マジックアワー+IMJエンタテインメント

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