ながさきの教皇フランシスコ―日本発「いのちと平和のための総力戦」へ

倉田夏樹 坂口安吾に『イノチガケ』という小説がある。戦中の1940年、安吾が最初に書いた歴史小説で、「ゼスス会のフランシスコ・ザビエル」と彼に憧れたヨワン・シローテ(シドッチ)を中心に扱った作品だ。慢性的な神経衰弱に苦し Continue reading


日本型キリスト教私塾の系譜――日本人にとってキリスト教とは何か

倉田夏樹 前近代の日本人にとっての教育と言えば、まず寺子屋を思い出すのではないだろうか。読み書き算盤の手習い、「江戸時代における日本人の識字率は他地域と比類なきほどに高かった」の類の言説は、実証を待たずして日本人に共有さ Continue reading


沖縄とキリスト教、沖縄のキリスト教(2)――なぜ日本人(ないちゃー)は沖縄に心を向けないか

(前回の記事はこちらです) 倉田夏樹(南山宗教文化研究所非常勤研究員) 沖縄の人びとの想いが集約されているのは島唄――土着の問題 沖縄の事柄は、内地の日本人にとっては特殊なことが多く把握するのが難しいので心が向きにくい事 Continue reading


沖縄とキリスト教、沖縄のキリスト教(1)――なぜ日本人(ないちゃー)は沖縄に心を向けないか

倉田夏樹(南山宗教文化研究所非常勤研究員) 本年2018年は、6・23の「沖縄慰霊の日」にあわせて沖縄を訪れた。今年は2月にも沖縄本島と八重山諸島を訪問していたので4か月ぶりの再訪となる。6・23は沖縄戦が終わった日で、 Continue reading