キャスリーン・ウォーカー゠ミークル『中世ネコの暮らし―装飾写本でたどる』堀口容子訳、美術出版社、2024年、2400円+税。 よく「イヌ派?ネコ派?」という質問を耳にします。イヌとネコはどちらも現在ではペットの代表的動物 Continue reading
投稿者: 石川
ゴトジン
2018年、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」がUNESCO世界遺産に登録されました。この遺産は「大浦天主堂」など複数の資産から構成されていますが、その内の「久賀島の集落」と「奈留島の江上集落」が位置する五島は独 Continue reading
『ドイツ語のことわざ: 聖書の名句・格言の世界』
河崎靖『ドイツ語のことわざ: 聖書の名句・格言の世界』、松籟社、2023年、3200円+税。 聖書は名言、格言にあふれています。その影響はユダヤ=キリスト教世界のみならず、遠い日本文化にすら及んでいます。代表的なところで Continue reading
サンクトガーレン
今やすっかり当たり前になったクラフトビールですが、日本での歴史はあまり長くありません。かつて日本では小規模なビールの製造は認められていなかったからです。それが1994年の酒税法改正により、ビールの醸造免許取得に必要な年間 Continue reading
『沈黙の中世史――感情史から見るヨーロッパ』
後藤里菜『沈黙の中世史――感情史から見るヨーロッパ』、ちくま新書、2024年、1,100円(税込) 文字を読み書きできない人が多く、学問や執筆が男性の聖職者や権力者によりほぼ独占されていた中世。その時代のほとんどの人の声 Continue reading
ミケランジェロ
今回の「酒は皆さんと共に」では、ダ・ヴィンチ、ラファエロと並んで「ルネサンス三大巨匠」と評されるミケランジェロの名を冠したワインを紹介します。フィレンツェの《ダヴィデ像》、ヴァティカンの《ピエタ》やシスティーナ礼拝堂天井 Continue reading
『音楽教程』
ボエティウス『音楽教程』伊藤友計訳、講談社学術文庫、2023年、1,360円+税 教育の場で「リベラルアーツ」という言葉が叫ばれるようになり久しいですが、その本来の意味をご存じでしょうか。「自由な」という意味の「リベラル Continue reading
イングルヌック
石川雄一(教会史家) 前回の「酒は皆さんとともに」では「ゴッドファーザー」というカクテルを紹介しました。このカクテルの名前は映画『ゴッドファーザー』から取られていることを説明しましたが、今回はその映画の生みの親であるフラ Continue reading
『モーツァルトは「アマデウス」ではない』
石井宏『モーツァルトは「アマデウス」ではない』、集英社新書、2020年、880円+税 石川雄一 (教会史家) 今回紹介する本のタイトル『モーツァルトは「アマデウス」ではない』とは、なかなか衝撃的ではありませんか。ピーター Continue reading
ゴッドファーザー
石川雄一 (教会史家) 「ゴッドファーザー」と聞くと、ほとんどの人はフランシス・フォード・コッポラの名作映画を連想するのではないでしょうか。言わずもがな、シチリア系マフィアのコルレオーネ家を描く『ゴッドファーザー』三部作 Continue reading