小林由加
こんにちは、カトリック学校で宗教を担当している小林由加です。
今回は小学校で復活をどのように伝えているか、具体的な授業例を紹介します。
今年(2023年)のように新年度に復活祭が来る年は、授業の最初が復活のテーマになります。そこで、授業のねらいは「イエス様は今も生きている」と伝えることですが、知識だけでなく心と体全体で感じることができるよう、イースターエッグ作りをします。
新学期は新しい教室、友だち、先生、クラブ、委員会など、新しいことばかりです。子ども達が心配や不安を乗り越え、イエス様がいっしょにいてくださるから大丈夫!と安心して欲しいと願いながら授業を行っています。
「ヨハネによる福音書」20章11節から18節までをペアになって読みます。次に墓の方を向いて泣いていたマグダラのマリアが復活したイエス様と出会って、弟子たちに告げる者に変わったことを説明します。イエス様のお墓の前で泣くマリアの心は悲しみでいっぱいでしたが、イエス様に呼びかけられて、弟子たちに伝えるという新しいミッション(役割)を果たしました。
イエス様は十字架につけられて亡くなったけれど、新しいいのちの姿で生きておられること、今も私たちを慰め、励まし、勇気づけてくださっていることを伝えます。
子どもたちはイースターエッグという言葉は知っていますが、キリスト教と関係していることは知りません。そこで、卵に宿る新しいいのちがイエス様の復活のいのちを表わしていることを説明し、福音書から浮かんだ思いや考え、希望、願いなどを、ことばや絵にして卵に描いて欲しいと伝えます。
クレヨンで卵にことばや絵を描き終わった人から、好きな色のバケツに卵を入れて殻に色を1分程度漬けます。色水をそっとふき取り乾かしたら完成です。
卵に書いた絵や言葉を4人グループで発表し合います。時間があればノートに感想を書きます。
全員の卵をかごに入れて写真を撮ります。写真は現像したものをクラスに掲示すると復活を思い出すきっかけになります。また、クラス通信に載せて頂けるように担任の先生にお願いをするとご家族の方にもイースターのお知らせができます。
・ゆで卵(殻付きのゆで卵を各自2個用意、プラスチックのケースに入れてくる方が割れない)
・クレパス
・ふきん
・食紅、食青、食黄、食緑
・お酢(色の定着用、300mlに対して大さじ1程度)
・洗面器
・雑巾
ここで紹介したイースターエッグは少しぐらい失敗しても卵にキレイに色がつくので、子ども達は安心して取り組めます。半分ずつ異なる色の水に浸したり、わざと殻にヒビを入れて染めたり、子どもたちの創意工夫にはビックリさせられます。教会学校やご家庭でも試してください。