記憶を掘り起こし、語り継ぎ、聴き継ぐことへ 毎月第3土曜日をその月の特集の公開日としていますが、8月は奇しくも15日となりました。アジア・太平洋戦争、第二次世界大戦の終戦の日と記念され続ける日です。今年は75周年、第3四 Continue reading
カテゴリー: 特集46 終戦75年の“点と線”
戦争を見据える場所
竹田恵津子 1937年盧溝橋事件以降本格化した日中戦争の中で、「20ヶ年百万戸送出計画」という国策に応えて長野県の南部は全国で最も多くの開拓団民(農業移民)を中国東北部に送り出した。 南アルプスのふもとの下伊那郡阿智村に Continue reading
余白のパンセ 4 コルベ神父「身代わりの愛」から想うこと
鵜飼清(評論家) マキシミリアノ・マリア・コルベ神父が、ゼノ、ヒラリオ修道士と共に日本へ宣教をしにやってきたのは、1930(昭和5)年でした。コルベ神父たちは長崎で宣教誌の『無原罪の聖母の騎士』を日本語で発行しはじめます Continue reading
「歴史から何を学ぶか」が問いかけるもの――「不戦75年」未来へつなぐ
倉田夏樹 頓(やが)て死ぬ けしきは見えず 蝉の声 ――芭蕉『猿蓑』 「過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも目を閉ざすこととなります(Wer aber vor der Vergangenheit di Continue reading
おかあさんの被爆ピアノ
中村恵里香(ライター) 戦後75年という節目を迎え、戦争体験の継承が多くの人から訴えられています。でも、本当に戦争体験の継承はできるものなのでしょうか。 私の両親は生まれも育ちも広島です。母から学童疎開の話のいくつかは聞 Continue reading
父のシベリア抑留
古谷 章 「戦争を知らない世代」と言われる私ではあるが、アジア太平洋戦争の惨禍を被った人々を身近に知る世代としての責任があるのではなかろうか。そんな思いから戦争の後4年間シベリアに抑留され、2002年に亡くなった私の父の Continue reading
誠光社からサンパウロへ
聖パウロ修道会 ブラザー井手口 満 皆様の中には、「サンパウロ」という言葉を一度は、耳にした方がおられることでしょう。全国には、東京、大阪、京都、福岡、そして長崎に店舗があり、カトリック書籍、聖品を販売しています。しかし Continue reading
身体と人間と神 峠三吉を読んで
矢ヶ崎紘子(AMOR編集部) ふいに「にんげんをかえせ」という言葉を思い出して、小学生の時に読まされた峠三吉(1917-1953)の『原爆詩集』を青空文庫で見つけて読み返した。読みながら、幼心に人間の身体が異常な仕方で破 Continue reading
中空のシンポジウム~~久山康編『近代日本とキリスト教―大正・昭和篇―』(1956年) に思う
石井祥裕 1950年代の壮大な企画 終戦75年の今年、あの戦争の歴史に自らアプローチしようとしつつ、沈潜したのが、この『近代日本とキリスト教―大正・昭和篇―』です。以前、特集17「明治とキリスト教〈その1〉」の中で、この Continue reading