「当たり前」の世界の滞在者――『コンプリシティ 優しい共犯』を観て

矢ヶ崎紘子(AMOR編集部)  映画は恐ろしい力を持っていて、傍観者のつもりでも、知らず知らず「この人は私だ」と錯覚してしまう。本作を観ると、チェン・リャンとリュウ・ウェイという二つの名前をもつ主人公は私自身ではないかと Continue reading


生存から永遠の生命へ――教皇フランシスコ来日から一年

矢ヶ崎紘子(AMOR編集部) 昨秋、教皇フランシスコは「すべてのいのちを守るため」という標語を掲げて日本に来られたが、その直後に新型コロナウイルスの流行が発生し、多くの人の死が連日報じられることとなった。筆者もまた、埋葬 Continue reading


AMOR突入5年目への抱負――企画協力第二世代のメンバーからのメッセージ

祝AMOR5周年!――これからも堅苦しくないキリスト教を伝える道具に ウェブマガジンAMOR5周年(木祝)おめでとうございます。継続されてこられた皆様の並々ならぬご尽力に敬意を表します。振り返ってみますと、2017年の夏 Continue reading


他者を内側から知る(2)マルチン・デ・ポレス

矢ヶ崎紘子(AMOR編集部) 前回、古代の修道院長ベネディクトの妹スコラスティカの伝説を話題にした。彼女は兄を説得するという外的方法に挫折した時に、神に祈るという内的な道に転換して、結果として望み通り彼を引きとめることが Continue reading


他者を内側から知る(1)八ヶ岳・三位一体ベネディクト修道院での経験

矢ヶ崎紘子(AMOR編集部) 2007年、私が国際基督教大学(ICU)の学生であった頃、八ヶ岳にベネディクト会の男子修道院があった。ICUはプロテスタント諸派を中心とする様々なキリスト教徒の共同体であった。この環境は在学 Continue reading