田中泯という人をご存じでしょうか。私が田中泯を意識したのは映画俳優としてデビューした『たそがれ清兵衛』でした。これまでの殺陣とはまったく違うなんとも不思議な演技でした。その存在感は、昨年公開された『HOKUSAI』でも発 Continue reading
カテゴリー: 映画で発見
「コーダ あいのうた」
耳が聞こえない方の家に行くと、不思議なほど音のない世界に引き込まれていきます。普段感じたことのない外の世界の音だけが気になってきます。これは私が学生時代にボランティアで伺ったある家庭での実感です。音のない世界というのは、 Continue reading
安魂(あんこん)
『こどもしょくどう』で第44回カトリック映画賞を受賞した日向寺太郎監督が、日中国交正常化50周年に日中合作で取り組んだ作品である。 原作は中国国家一級作家に認定されている周大新の同名小説である。周氏は中国の一人っ子政策の Continue reading
帆花
中学生の頃、教会の婦人会や青年会が作ってくれたおむつや、自分たちで古新聞を回収して集めたお金を届けがてら重度身障者施設でボランティアをするという経験をしました。毎月伺い、ほんの1時間程度ですが、中学生でもできることをほん Continue reading
『君といた108日』
ジェレミー・キャンプというクリスチャンシンガーソングライターをご存じでしょうか。これまでに4度のゴールドディスクを獲得している人だそうです。そのジェレミー・キャンプの半生を描いた映画が『君といた108日』です。 ⾳楽好き Continue reading
『GLIDE』
高度経済成長期が終わった20世紀後半の都会のわびしさや人肌恋しさを歌った『東京砂漠』や『コンクリート・ジャングル』と題される曲があります。こうした音楽が流行した昭和や平成から時代は変わり、年号は令和となりましたが都心の冷 Continue reading
『ジャネット』と『ジャンヌ』
聖ジャンヌ・ダルクは最も映像化された聖人の一人でしょう。15世紀、王位継承を巡る争いに端を発する英仏百年戦争でジャンヌ・ダルクはフランス王太子シャルルを助け、敵国イングランド軍に包囲されていたオルレアンの街を解放しまし Continue reading
水俣曼荼羅
昨年11月に取材のため、熊本県の人吉に行った際、帰路につく前にぜひ行ってみたいと、急きょ水俣に行きました。水俣で行政側が作ったであろう資料館を見学した後、港に面した広々とした公園に足を運びました。40年近く前にいった水俣 Continue reading
梅切らぬバカ
自閉症というと、どんなイメージを持っているでしょうか。どこか怖いなんてイメージを持っている人もおられるのではないでしょうか。自閉症の人は親しくなると、人見知りをしないので、とても親しみやすいという特徴があります。 自閉症 Continue reading
ONODA 一万夜を越えて
1974年3月、大学3年生だった私は、日本に帰還した小野田寛郎(51歳)さんをテレビのニュースで見ていた。「まだ日本兵が生きていたんだ」という驚きと共に「なぜ戦後30年近くも経って現れたのか」が不思議だった。 それからは Continue reading