特集44 パンデミックの中から


6月20日現在、新型コロナウイルスの感染者は約840万人、死者は全世界で45万人を超えています。現在生きている人類世代にとっては、ほとんど未曾有の出来事が今年初めから世界を席巻しています。同じ問題に、国を超えて、各国が取り組んでいるさまは、戦争とも局地を襲う自然災害とも違った衝撃を与えています。

このような出来事はだれにとっても問いを投げかけ、私たち一人ひとりがひとしきり“ものを考える”ようになっているといえないでしょうか。生活者として、仕事人として、学生として、生徒として、親として、子どもとして……もちろん、メディアにはさまざまな専門家が登場し、また、ふと手にした宗教系の雑誌には、先生方の貴重な助言が載っています。

しかし、むしろ、分かち合いたいのは、今この時代を一緒に生きている、あの人、この人、わたし、あなた、あらゆる人の姿であり、思いであり、心情なのではないでしょうか。今回の特集は、普通の生活者のまなざしで、感じとられ、切り取られた、最近数ヶ月の街の景色、心模様、そして頭を巡る思いと胸をよぎる記憶の数々です。

パンデミックの中、お互いの想いを交わし合う場として新しい場が恵まれていることにもあらためて気づき、感謝しつつ、ここからさらに分かち合いを広げていきましょう。知らないうちに “オリーブの葉” (ノアの洪水のときの再生の希望のしるし)がわたしたちの口に舞い込んでくるかもしれません。空の雲の中には“虹”が見えてくるかもしれません。

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新型コロナウイルスに寄せて思うこと

COVID-19:タイの様子

緩いつながりが照らすもの

パンデミック下でのドイツの事情

一筋の光。―Un Rayo de Luz―

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