映画『神の島』を制作した谷口広樹さんにお話をお聞きしました ①

 聞き手:鵜飼清(評論家) 戦争で死んだ人たちの魂の慰霊として描きたかった 太平洋戦争時、ポートモレスビー作戦に参加し、戦死した小山勲の魂は闇の中をさ迷っていた。 ある日、勲は「神の島」と呼ばれる島に流れ着き、そこで肉体 Continue reading


いまを生きることへの問いかけ

長崎という地に魅了されたという日向寺太郎監督が、長崎の街を舞台にメガフォンをとった『爆心-長崎の空』が2013年7月に公開されました。娘を亡く した母親と母親を亡くした娘が、死という現実を見つめながら新たに生きる道を探し Continue reading


余白のパンセ21 「風の家」さんぽ3 

  フランシスコ教皇のお墓にたむけられた白い薔薇から想うこと フランシスコ教皇が亡くなられて、パパさまの大理石のお墓に白い薔薇がたむけられたのを知りました。 一輪の白い薔薇は、幼子のイエスの聖テレジアとの繋がり Continue reading


余白のパンセ 19 友ありて我あり

春3月になって、陽射しを暖かく感じるようになると、学校では卒業式のシーズンになります。友達との別れの悲しさと、新たな学びの場への希望と喜びとが入り混じった心境の時が訪れます。 この季節になると、私も高校の卒業式を思い出し Continue reading


自分とあらゆるものがどこかで繋がっているんだ

若手現代美術家・加藤翼さんのアメリカでのアートプロジェクトを追いかけたドキュメンタリー映画が2014年12月に公開されました。今もアメリカの居留地に生きるネイティブ・アメリカンとの出会いから参加型アートプロジェクトが展開 Continue reading


新宿コズミック通りの小さな彫刻たち

鵜飼清(評論家) 人は故郷を想う時どのような光景を瞼に映じるのでしょうか。 あの『故郷』という歌詞にある ♬兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川…… なのでしょうか。 私は東京都新宿区西大久保(現大久保)に生まれて育ちました Continue reading


余白のパンセ15 ぼくの「さくら貝の歌」

あの女性(ひと)が天国に行った。 絵を描くことが好きで、歌の好きな女性(ひと)だった。 ※ 牛を正面から描いた油絵がある。 牛ちゃんの眼を見ているのが怖いから、と言いながら牛ちゃんがこちらを見る眼が優しく描かれている。 Continue reading


余白のパンセ 14 「ディアスポラ」と旅

私が本郷にあるマルジュ社で本の編集をしていたとき、草森紳一さんの本を出したくなり、草森さんに会いに行きました。 草森さんは、『マンガ考:僕たち自身の中の間抜けの探究』(コダマプレス)や『ナンセンスの練習』(晶文社)、そし Continue reading