齋藤克弘 クリスマスの話題二題で中断しましたが、グレゴリオ聖歌の話題を続けます。音楽史でいうルネッサンスの頃から歌われなくなったグレゴリオ聖歌は、数百年の時を経て現代によみがえりました。フランス革命で廃墟になっていたフ Continue reading
カテゴリー: 音楽神髄
降誕祭の歌
齋藤克弘 「グレゴリオ聖歌」シリーズが完結していませんが、今回は時節柄「降誕祭の歌」について書くことにしました。12月に入ってから、スーパーやコンビニ、あるいは商店街などでは「クリスマスソング」がBGMで流れるようになり Continue reading
グレゴリオ聖歌 7
齋藤克弘 楽譜の発明によって、共通の歌い方が確立され、多くの修道院で歌われるようになったグレゴリオ聖歌ですが、数百年という長きにわたって歌われ続けてきたわけではありませんでした。現代のように、乗り物も人の流れも速すぎる Continue reading
グレゴリオ聖歌 6
齋藤克弘 なかなか話が進まなくてじれったい方もおられるかもしれませんが、もう少し、グレゴリオ聖歌が広まりだした頃の状況を知っておいていただきたいと思います。 皆さんは、小学校から中学校、つまり、義務教育を受けているとき Continue reading
グレゴリオ聖歌 5
齋藤克弘 カロリング朝フランク王国の政策の一つとして、ガリア典礼とガリア聖歌のローマ化がはかられたわけですが、実際には両方の典礼、聖歌の混合したようなものが広まっていったわけです。楽譜の話でもふれたように、グレゴリオ聖歌 Continue reading
グレゴリオ聖歌 4
齋藤克弘 前二回は音楽の話、聖歌の話というよりも、政治の話、ヨーロッパ史の勉強のようになってしまいましたが、簡単にでも知っておいていただかないとグレゴリオ聖歌誕生の歴史に触れることができないからです。現代の日本や欧米諸 Continue reading
グレゴリオ聖歌 3
齋藤克弘 西ローマ帝国では中央集権制が衰退して通信網が弱体化すると教会も各地で固有の典礼や聖歌が興隆してきました。また、早くから宣教が進んでいたケルト人の居住地域(現在のイギリスやイングランド)でも特有のキリスト教文化や Continue reading
グレゴリオ聖歌 2
齋藤克弘 教会の中でもグレゴリオ聖歌はグレゴリオ1世教皇の時代、いや、それ以前の昔からローマの教会で歌われてきた聖歌だと考えられていた時代が長くありました。しかし、近年の研究によってグレゴリオ聖歌はかなり複雑な歴史を歩 Continue reading
グレゴリオ聖歌 1
齋藤克弘 これまで、楽譜の発展について書いてきました。数世紀を経て、楽譜が次第に複雑になっていくと同時に、それはまた、音楽の多様性を表すためのことであることも理解していただけたと思います。今回からは、その楽譜が発明される Continue reading
楽譜の発展 2
齋藤克弘 最初の楽譜は線がなく、約100年後、一本の線を引くことで音の高さを初めて表すようになったこと、その線は下の音が半音になるド(C)とファ(F)であったことまでお話ししました。このド(C)とファ(F)を音部記号とし Continue reading