ミャンマー映画


中村恵里香(ライター)

日本で見られるミャンマーの映画がどのくらいあるのでしょうか。昨年公開された「ミャンマー・ダイアリーズ」を紹介しましたが、今年も新しいドキュメンタリーが公開されています。

 

夜明けへの道

軍政下で指名手配になった映画監督コ・パウ氏がジャングルで潜伏生活をしながら、自らを記録したセルフドキュメンタリーです。

2023年製作/101分/ミャンマー/原題:Rays of Hope/配給:太秦

公式ホームページ:https://yoake-myanmar.com/

 

日本の娘

さて、あまりなじみのないミャンマーの映画ですが、英領ビルマ時代から製作されています。ただ、残存率がきわめて少ないのが実情です。1936年に公開され、2019年にデジタル化され、国立映画アーカイブで上映された「日本の娘」があります。

ミャンマー映画の父と称されるニー・プーが監督・主演された作品です。ビルマ人飛行士の兄弟(ニー・プー、ティン・ペー)が、東京とラングーン(現ヤンゴン)間のノンストップ飛行に挑むために来日します。兄は日本人・恵美子(高尾光子)と恋におち、飛行計画と兄弟の仲に暗雲がたれこめるさまを描き出しています。

 

古い作品はほとんど見られなくなっており、今、どのくらい見ることができるかというと、なかなか難しい状況です。最近の作品は20分前後のショートフィルム、ドキュメンタリーといったものが多いようです。現在ミャンマーが置かれている状況を如実に表しているのではないかと思います。

 


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