中村恵里香(ライター)
ジョージアという国は、歴史的にペルシャ、モンゴル、トルコ、ロシアなどから繰り返し侵略され、支配されてきた国です。そんな歴史の中でもジョージア国民は、宗教であるジョージア正教、ジョージア語、ワイン造りなど、独自の文化を守り育んできました。度重なる他国との闘いによる滅亡の危機から国を再生させてきた歴史を持った国です。2019年即位礼正殿の儀に出席のため来日したズラビシュヴィリ大統領は「ジョージアは戦争と芸術の国だったが、今は戦争がなくなり芸術の国となった」といっています。
芸術の一翼を担う映画の世界に目を向けると、さまざまな映画が作られています。作品群の特徴は、欧米映画とは一線を画す独特の味わいのある映画です。ジョージア映画についてフェデリコ・フェリーニ監督は、「奇妙な現象だ。特別であり、哲学的に軽妙で、洗練されていて、同時に子どものように純粋で無垢である」と語っています。
ここでは今DVDやネットで観られる映画を中心にご紹介しますが、ジョージア映画祭は2018年、2022年に行われていますので、今後もしジョージア映画祭が行われるようでしたら、ジョージア映画の魅力を楽しみに足を運んでみてはいかがでしょうか。
2010年/126分/フランス、グルジア、ロシア合作
監督:オタール・イオセリアーニ
2014年/105分/グルジア、フランス、イギリス合作
監督:モフセン・マフマルバフ
2015年/87分/ロシア、グルジア、エストニア合作
監督:ザザ・ウルシャゼ
2015年/101分/グルジア、チェコ、フランス合作
監督:ギオルギ・オヴァシヴィリ
2017年/103分/ポーランド、ロシア、ジョージア合作
監督:レゾ・ギギネイシュヴィリ
2017年/99分/ジョージア製作
監督:エルダル・シェンゲラヤ
2017年/102分/グルジア、ドイツ、フランス合作
監督:ナナ・エクチミシヴィッチ
2018年/91分/リトアニア、ジョージア合作
監督:ザザ・ハルヴァシ
2018年/23分/ジョージア製作
監督:タムタ・ギャブリシズ
2019年/101分/ジョージア製作
監督:ディト・ツィンツァーゼ
2019年/113分/スウェーデン、ジョージア、フランス合作
監督:レヴァン・アキン
2019年/91分/ジョージア、フランス合作
監督:ラナ・ゴゴペリーゼ
2020年/87分/ウクライナ、ジョージア合作
監督:スタニスラフ・キャプラーロフ
2020年/130分/ジョージア製作
監督:デア・クルムベガスヴィリ
2022年/150分/ドイツ、ジョージア合作
監督:アレクサンドレ・コペリゼ
*こちらは、4月から公開の映画です。改めて紹介記事は掲載予定です。