『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』


ホイットニー・ヒューストンという歌手をご存じでしょうか。世界で最も売れている歌手といわれ、累計セールスはアルバムが14000万枚以上、シングルは5000万枚以上といわれています。2018年                                                   『ホイットニー ~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』というドキュメンタリー映画が公開され、話題になりましたが、今日ご紹介するのは、『ボヘミアンラプソディー』の脚本家、アンソニー・マクカーテンが手がけたドラマです。

1983年、ニュージャージー州の教会で母シシー・ヒューストン(タマラ・チュニー)の指導の下、ホイットニー・エリザベス・ヒューストン(ナオミ・アッキー)は歌っています。カトリック系のドミニコ学園に通う高校生のホイットニーは、公園でロビン・クロフォード(ナフェッサ・ウィリアムズ)と出会います。母シシーは夜パブで歌い、そのバックコーラスをホイットニーがバック

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コーラスをしています。ある夜、そのパブにサイモン&ガーファンクルやボブ・ディランなどを世に出したクライヴ・デイヴィス(スタンリー・トゥッチ)がやってきます。ホイットニーの歌声に驚き、契約となります。契約後、どんな歌が歌いたいか問われたホイットニーは、ジャンルも関係ないグレイトな曲を歌いたいといいます。こうして候補となる曲を何曲も聴き、彼女がいいと思った曲でデビューすると、爆発的なヒットとなります。それまでは黒人はR&B等の曲を歌うというのが通常でしたが、彼女はジャンルにこだわらず、彼女の思うグレイトな曲を選び、歌い続けます。次々とヒット曲を生み出すホイットニーですが、黒人の魂を売ったと批判されるようになります。あるラジオ番組で、その点を問われると、彼女は、「音楽には人種も国籍も関係ない.歌いたい曲を、自分らしく歌う」といいます。その言葉にある会場ではブーイングされてしまったりしますが、彼女はそれにもめげず自分が共感した歌を歌い続けます。「歌詞に共感しないとここが踊らない。歌に心が入らない」というのです。

その後、1991年には第25回スーパーボールで試合前の国歌斉唱を歌い、史上最高の国歌斉唱と絶賛されます。彼女の活躍はまだ続きます。ケビン・コスナーの指名により、『ボディー・ガード』に出演。ますます彼女の名声は高まります。

翌年、R&Bの歌手ボビー・ブラウンと結婚し、翌年には娘が生まれます。その後ワールドツアーに出るなど、彼女の活躍は続きますが、大麻にはまり込んだり、夫ボビー・ブラウンが暴行事件を起こしたりとスキャンダルに巻き込まれていきます。

その後、彼女が亡くなるまでの人生を描いていきますが、ぜひ映画館に足を運んで観てください。なぜ彼女は名声を得ていたにもかかわらず麻薬にはまり込んだのか、そしてなくなるまでの葛藤に彼女の人生の苦悩が描かれていきます。

“ザ・ボイス”といわれたホイットニー・ヒューストンの圧巻とも言える歌声とともに彼女の人生に共鳴を感じる映画です。

中村恵里香(ライター)

1223日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国の映画館にて公開!

公式ホームページ:https://www.whitney-movie.jp/

監督:ケイシー・レモンズ/脚本:アンソニー・マクカーテン 

出演:ナオミ・アッキー、スタンリー・トゥッチ、アシュトン・サンダース

上映時間:2時間24分/原題:WHITNEY HOUSTON: I WANNA DANCE WITH SOMEBODY


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