私の教会:日本基督教団千歳船橋教会


山畑譲(日本基督教団 千歳船橋教会 牧師)

日本基督(キリスト)教団千歳船橋教会は小田急線千歳船橋駅から徒歩7分、世田谷区桜丘という住宅地の中に建つ教会です。

小田急線を降りて千歳船橋駅から住宅地の中を歩くと、緑の屋根の上に十字架が掲げられている教会が見えてきます。日曜日の朝には、ベビーカーに乗った赤ちゃんから年を重ねた者まで、近所の人から電車を乗り継いで来る人まで、この教会に集まるのです。ステンドグラスとパイプオルガンがあり、心静まる礼拝堂で毎日曜日10時半から皆で礼拝をまもっています。

この千歳船橋教会は日本基督教団に属する教会です。日本基督教団は、プロテスタントの日本最大の団体で、全国に約1700の教会・伝道所があります。プロテスタントには、いくつもの教派がありますが、それらが合同してできた教団が日本基督教団です。そのような背景があるため、日本基督教団の教会の中には、それぞれの教会のルーツや礼拝の仕方が微妙に異なる教会があります。ある教会は、長老派といわれる背景がある教会、また別の教会はメソジストという背景がある教会、ということがあるのです。そのような背景の違いなどはありますが、「日本基督教団信仰告白」を自分たちが信じる信仰告白として、日本基督教団の諸教会は共に大切にしています。

一方で、日本基督教団設立後に創立された教会もあります。千歳船橋教会も教団設立後の教会です。そのため、教派的な背景はありません。日本基督教団の信仰告白である「日本基督教団信仰告白」を他の日本基督教団の諸教会と共に大切にしている教会です。また千歳船橋教会では、聖書は『聖書 新共同訳』(日本聖書協会)、讃美歌は『讃美歌』、『讃美歌第二編』、『讃美歌21』(いずれも日本基督教団出版局)をそれぞれ用いています。これらは、キリスト教主義学校などでよく用いられているもので、馴染みのある方も多くあることでしょう。

カトリック教会と日本基督教団の違いを説明するのは簡単ではありません。強いて特徴を挙げるとすれば、カトリック教会には儀式として整えられた典礼の伝統があることでしょう。それは、厚みや歴史があるものです。あるいは、時代の風に左右されない、安定感があるものといってもよいでしょう。

一方で、日本基督教団の教会(プロテスタント教会)には説教の伝統があります。礼拝の中でも、聖書の説き明かしである説教を特に大切にしています。それは言葉を変えれば、聖書の御言葉に聞く、御言葉に集中する、ということを大切にしているとも言えます。つまり、御言葉中心の礼拝となるのです。

説教は聖書の解き明かしであるため、ある程度の長さや時間が必要になります。そのため、日本基督教団の多くの教会は、礼拝時間がカトリック教会に比べて、少し長くなる傾向があります。しかしこの時間は、御言葉に集中する礼拝に必要なものなのです。神様からのメッセージを聞く時として、心を静め、聖書の御言葉と向き合う時となります。

このような、じっくりと御言葉に集中していく礼拝は、現代の時代に直で繋がるよさがあります。聖書の御言葉は、古代の昔話やよい教えで終わらせるのではありません。この世の中で生きる、いかなる立場にある人にも、主なる神様によって造られた尊い人間として生きる道筋を示すものです。説教という聖書の説き明かしを通して、現代を生きる私たちへ生きる力を与えるものになります。

教会の中には、インターネットで説教を公開している教会もあります。千歳船橋教会も直近数回の説教音声を公開しています。どんな教会かを知るために、教会のウェブサイトを見てどんな説教で礼拝をまもっているかを聞いてみるのもよいでしょう。しかし、それで満足しないでください。ぜひナマで体験してください。礼拝の時を、教会の礼拝堂で過ごしてください。日曜日の朝、心を静め、聖書の御言葉を通して、神様からのメッセージを受け取る時を一緒に過ごしましょう。日曜日に教会でお目にかかれるのを楽しみにしています。

 


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