齋藤克弘 さて、この教皇ピオ10世、名前だけは、第二バチカン公会議後に破門された大司教を中心とするメンバーが共同体の名称として用いた「ピオ10世会」で悪い印象を持たれているかもしれませんが、典礼音楽に関しては非常に重要 Continue reading
カテゴリー: 音楽神髄
典礼音楽の転換点7 ピオ10世の自発教書 その1
齋藤克弘 少々長めの夏休みを自発的に(Voluntate)いただいたので、期間があいてしまいましたが、今回は、近代における典礼音楽の大きな転換点となった文書を紹介したいと思います。それが、タイトルに Continue reading
『典礼音楽の転換点』6 トリエント公会議
齋藤克弘 しばらく、ご無沙汰してしまいましたが、典礼音楽の転換点、今回は少し、というよりかなり時間軸を戻して、1500年代半ばに開かれた「トリエント公会議」について扱ってみたいと思います。トリエント公会議というとキリス Continue reading
『典礼音楽の転換点』 ⑤ パレストリーナ
齋藤克弘 現在、正式名称では小教区と呼ばれる教会では、オルガン、聖歌隊、詩編先唱者など、聖歌の奉仕に係わる人はほとんどが一般信徒ですし、わたしたちが音楽で習う多くの作曲家も演奏家もほとんどが信徒ですが、グレゴリオ聖歌や Continue reading
『典礼音楽の転換点』4 オルガンと電気
齋藤克弘 これまでは、歴史的に古い時代のことから順番に書いてきましたが、今回は少し時代を現代に近づけて、かなり近年のことを書いてみたいと思います。 今までも何回か書いてきましたが、教会の伝統的な楽器といえば、ほとんどの Continue reading
『典礼音楽の転換点』③ オルガヌムとオルガン その2
齋藤克弘 前回はオルガンとオルガヌムの関連についてそこに至るまでの事情を書きましたが、今回はさらに突っ込んだ推論を進めてみたいと思います。 おおよそ9世紀の頃には、オルガンもオルガヌムも教会の中で重要な位置を占めるよう Continue reading
『典礼音楽の転換点』② オルガヌムとオルガン その1
齋藤克弘 合唱をするとき、よく使われるのが「ハモル」ということばです。「ハモル」もともとは「ハーモニー」、日本語では和音ということばからできた短縮語で、きれいな和音になっているという意味で使われますね。現代の音楽で「ハ Continue reading
典礼音楽の転換点 1 線
齋藤克弘 前回まではミサ曲について書いてきましたが、今回からは、典礼音楽での大きな転換点となった(とわたくしが思っている)出来事について書いていこうと思います。今回の第1回目は、以前、楽譜の話のところでも触れたことです Continue reading
ミサ曲 12
齋藤克弘 途切れ途切れになりましたが、ミサ曲についてのシリーズは今回で完結です。 アルス・ノーヴァの時代以来、20世紀の後半まで、「通作ミサ」とも呼ばれる通称「ミサ曲」が数多く作曲されてきました。現代のミサでもミサ曲を Continue reading
ミサ曲11 通作ミサ
齋藤克弘 これまでは、ミサ曲の主な内容と各曲がどのようにしてミサの中に取り入れられてきたかを見てきました。わたくしたちが「ミサ曲」として知っているものは、これまで見てきたように、それぞれの曲の成り立ちも、ミ Continue reading