信仰宣言 齋藤克弘 前回は平和の賛歌について書きましたが、書き忘れたことがあるのでそれに触れてから信仰宣言に移りたいと思います。それほど長いことではありません。平和の賛歌も信仰宣言を除く他のミサ曲同様、様々な装飾が施さ Continue reading
カテゴリー: 音楽神髄
ミサ曲 9 平和の賛歌
齋藤克弘 現在のミサでは使われなくなった用語ですが、第2バチカン公会議以前の典礼で「通常式文」と呼ばれた式文の中で、唯一複数のテキストが存在したのがこの「平和の賛歌」です。「通常式文」とは、どのミサにおいても典礼文が異 Continue reading
ミサ曲8 感謝の賛歌Ⅱ
齋藤克弘 ピオ10世が発布した典礼音楽に関する自発教書によって、感謝の賛歌も本来の歌い方をするように改められました。感謝の賛歌は本来、奉献文の最初に司祭が救いの歴史を奏でる叙唱の結びに、共同体全体が神の前で神をたたえて Continue reading
ミサ曲7 感謝の賛歌
齋藤克弘 通作ミサ(ミサ曲を一人の作曲家が全部作曲すること)の場合、栄光の賛歌の次は信仰宣言なのですが、信仰宣言はほかのミサ曲と異なり、内容が賛歌ではなく信仰告白となっていますので、このシリーズでは最後に触れることにして Continue reading
ミサ曲 6 栄光の賛歌 Ⅱ
齋藤克弘 バロックから古典派時代のオーケストラ全盛期に作曲された栄光の賛歌は、そのテキスト(歌詞)以上に楽器の演奏に重きが置かれ、ミサの祈りの流れとは関係なく、作曲家のテクニックが披露されるものとなったことは前回にも書 Continue reading
ミサ曲5 栄光の賛歌Ⅰ
齋藤克弘 今年の教会の暦はちょうど4月1日が復活祭となりました。復活祭はキリストの復活を祝うキリスト教の最も大切で盛大なお祝いです。だれですか、4月1日はエイプリルフールだからキリストの復活も冗談だよなんて言っている方は Continue reading
ミサ曲4 あわれみの賛歌 Ⅲ
齋藤克弘 グレゴリオ聖歌のシリーズでも触れましたが、教会改革のまさに先陣をきったのがアウグスチノ会の修道司祭だったマルティン・ルターでした。結果的にはローマ教皇庁とのボタンの掛け違いから、宗教改革という西方教会における Continue reading
ミサ曲3 あわれみの賛歌 Ⅱ
齋藤克弘 グレゴリオ聖歌の時代からトロープスのできた「あわれみの賛歌」は、聖歌と同様に次第に複数の旋律で歌われるようになります。複数の旋律で歌われるようになると、これもグレゴリオ聖歌の時に書きましたが、定旋律と呼ばれる Continue reading
ミサ曲 2 「あわれみの賛歌 Kyrie」Ⅰ
齋藤克弘 前回は「ミサ曲」全体の基本的なことについて書いてみました。今回からは「ミサ曲」それぞれの由来などについて書き進めていきたいと思います。 「ミサ曲」の中で最初に歌われるのが「あわれみの賛歌 Kyrie」です。前 Continue reading
ミサ曲 1
齋藤克弘 教会の音楽というと一番なじみの深いものは「ミサ曲」ではないかと思います。音楽を専門に勉強されていない皆さんも「ミサ曲」という名前はご存じでしょう。モーツァルトのミサ曲、特に「戴冠ミサ曲」をはじめ、ベートーヴェ Continue reading