“もういくつ寝るとクリスマス”……今年は12月2日に待降節が始まり、上智大学でも通路からよく見えるところに生誕場面の模型が置かれました。ところがもうそこに幼子イエスがいるものですから、「あら、早すぎるんじゃない?」「降誕の日に持って来るのよね」など、通行者の会話が咲きました。そんなことも「主の来臨」を祝うこの季節の喜びのしるしです。
クリスマスの喜びを彩るキリストの生誕場面の模型(イタリア語=プレゼピオ、フランス語=クレッシュ、ドイツ語=クリッペ)は、アッシジのフランチェスコに由来するといわれ、以来、各国・各地域の民芸として成長してきました。日本の雛人形や五月人形の文化に近いものがあるのではないでしょうか。
ご降誕の季節に送る今回の特集。このように民間に根づく降誕祭文化に目を向けながら、本家本元ベツレヘムの聖誕教会への巡礼の思い出や西方教会とは別な味わいをもつ東方正教会の降誕祭に関するエッセイをお届けします。
クリスマス・カンパニー(2018年12月20日追加)