中村恵里香(ライター)
中学1年生のある日曜日、中学生会で、イエスについて学んでいるとき、同じ学年の男子から「イエス・キリストは本当にいた人物なのか? その証拠はあるのか」という質問がありました。そんな疑問がでること自体私には不思議な出来事でした。しかし、指導に当たっていた神学生は、「その疑問は来週お答えします」といって翌週にはラテン語の本とその翻訳したガリ版刷りを持って私たちに提示したのです。そのときからイエス・キリストは本当にいた人だということは真実だと学んだのですが、イエス・キリストはアラブの人なのに、聖画といわれるものや、さまざまに観る映画のイエスは、なぜアメリカ人などの白人なのかという疑問が出てきました。そんな疑問にある意味答えてくれる映画が2014年に公開されています。その映画は「天国は、ほんとうにある」です。
今回は映画紹介ではないので、簡単にあらすじを説明します。アメリカ・ネブラスカ州の小さな町に住む牧師のトッドは、経済的な困難に苦しめられながら、かたくなに神の存在を信じ続けていました。そんなある日、4歳になる息子コルトンが穿孔性虫垂炎を患い、緊急入院をしてしまいます。愛する息子が生死の境をさまよう姿を見たトッドは神への怒りをあらわにしますが、父親の悲痛な思いが神に届いたのか、コルトンは奇跡的に一命を取り留めます。コルトンは自らが生死の境をさまよっている間、天国を旅してきたと話し始めます。幼い息子が話す内容はあまりにもリアルで、その間に息子が出会ったという亡くなった身近な人々はトッドが知っている姿そのままでした。次第にトッドは息子の言葉を信じはじめます。興味のある方はネット配信やDVDなどで映画をご覧ください。この作品は、実話を元にしています。この作品の最後にロシアの少女が会ったイエスの姿を書くシーンが出てきます。この少女はキリスト教徒ではないということですが、臨死体験をし、会ったイエス様だということです。これが本当にイエスの姿かというと、本当の姿を見た臨死体験をした人の証言なので、違うとも言えませんし、真実だとも私には言えません。
本当の姿はどうだったのか科学的に検証した記事が2つあります。ひとつはBBCニュースの「イエス・キリストの本当の姿は? 長髪にひげは本当か」という記事があります。もうひとつがYouTubeにアップされている「聖骸布のイエス・キリストの顔」です。どれが本当の姿はわかりませんが、こんな姿だったのかもと考えると、ちょっとワクワクしませんか。
「天国は、ほんとうにある」
公式ホームページ:https://www.sonypictures.jp/he/1134662
2014年製作/99分/アメリカ/原題:Heaven Is for Real/配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
【スタッフ】
監督:ランドール・ウォレス/脚本:ランドール・ウォレス、クリストファー・パーカー/原作:トッド・バーポ、リン・ヴィンセント
【キャスト】
グレッグ・キニア、ケリー・ライリー、トーマス・ヘイデン・チャーチ、コナー・コラム、レイン・スタイルズ、マーゴ・マーティンデイル