新型のコロナウイルスが蔓延して約2年が経ちました。
現在ではオミクロン株が南アフリカで見つかってから2ケ月もたたないのに第6波の流行が目前になっています。
約2年前、簡単にマスクが手に入らなくない時代がありました。
わたしの人生の中で、こんなにマスクが注目を浴びたことはなかったでしょう。
私自身も正直あまり好きではなかったマスクが、気が付いたら正装になってしまいました。
2年前、マスクの生産拠点の主流は中国でした。その中国国内のマスクの需要が増加したため、日本へ輸出する量が激減。そのため日本の店先からマスクが消えました。
私たちができうる新型コロナの防護策としては、「手を洗い清潔にする」「マスクをして互いに距離を保ち感染しづらくする」が最も身近で効果とテレビで紹介され、マスクの有用性が高く評価されました。
わたしは仕事柄、国内各地に出張が多かったので、地方に行った際にマスクを買おうと薬屋さんやマーケットを歩いたのですが、どこにもマスクはありませんでした。
聞くと「マスクはみんな都市に行ってしまい、こんなところになんかないよ」と言われました。
マスクが何千円しても飛ぶように売れた時代。
消毒用スプレータイプの次亜塩素酸やアルコールも簡単に手に入らなくなりました。
安部のマスクなんていうのもありました。
そんな2年前を思い出します。
現在、マスクの国内生産体制が確立して店先にマスクが比較的安価に並ぶようになりました。各社が参入し国内で多くのマスクが作られるようになりました。
色もいろいろあるし、デザイン性に優れたものも出始めました。息がしづらいものが少なくなりました。
そんな中、先日50枚入りのマスクを購入したところ、マスク1枚1枚がビニールの袋に入っていて清潔に保つようになっていました。
鞄の中にマスクを入れる際、単品で入れると汚いし、「マスク入れ」に入れていたのですが、1枚ずつ包装されている。すごいっと思いました。ここまでやるんだ。
これならきれいに保てる。
このマスクをしばらく使っていたのですが、今度はマスクを使う際に、その都度包装を破って、「どこに捨てよう」というのが気になり始めました。
そんなことを思う自分に「何て身勝手なことを考えるかなぁ」と反省。
でも思うのです。
マスク1枚にこれだけ使いやすさを追求し、どうしたら売れるのかを考える私たち。
だからこそ発展する。
不自由さを逆に改良点にして少しでもいいものを作る。
この2年でマスクは飛躍的に進歩しました。
こんなに短期間で進歩するものはなかなかないでしょう。
一人ではなかなかできないことが社会として方向性持って作っていく。 皆の必要性を感じて改良していく。
それは単に需要と供給の原理だけではなく、人に対するやさしさがあればこその改良。
必要は発明の母。
ここでいう“必要“とは何だろう。
わたしは、人に対するやさしさなのだと思えました。
あき(横浜教区所属)