FATAがやってきた4


あき(カトリック横浜教区信徒)

 今回はトレーニングについて紹介したいと思う。FATAがやってきて最初の1年くらい、「こいぬのほいくえん」に入園し、だいたい隔週に1回FATAを預けた。そして夕方引き取るときに1日の様子やしつけについていろいろ教えてもらった。

1.リードについて

「リードは延びるタイプではなく飼い主と距離が一定の近さになるものを選ぶこと」

犬は飼い主との関係性が大事で、散歩するにはフリーで自由に動けるものより信頼してついていけるものが良い。

2.犬の家について

「犬の家は、上からタオルなどをかけて周りを見えないようにする」

周囲がわさわさしていると落ち着かない。目隠しすることで自分の安心した環境を得ることができる。

3.エサについて

「一定のものを決まった時間に与える。おやつは、ほめるときにだけに少しだけ与える。犬は量が多くとも少なくとも一回は一回と理解するので少しだけ与える」

実は公園での散歩中、犬仲間ができた。

仲間は「かわいいねぇ。」とエサを与えてくれる。

最初喜んで食べていたFATA。その後病院で「ストラバイト結晶」という結石になりかかっていることが判明。理由を聞くと、エサには食べやすくするためにいろいろな添加物が入っており、エサも犬と相性がいいものを選ぶ必要があるとのこと。知らなかったなぁ。その後PHコントロールをしながら相性のいいエサを探す旅が1年以上続いた。

おやつも、少しずつなるべく自然のものを与えるようにしたところ、症状は良くなり、不思議と犬仲間が「かわいいねぇ」とエサをあげようとしても、まったく食べなくなった。

4.しつけ

これが一番大事。犬は褒めて育つ。リードを引っ張らずに飼い主の横にリードをたるませて歩くようになるには…。

まずはお座りが基本。 「目の前にエサを見せて一口。」を何度か行い、慣れてきたら、腰を落として、そのエサを自分の目線の先置いて一口。そのうち目を見たら一口。目線を合わせることを覚えさせる。

だんだんエサを一粒持つと、「お座り」をするようになり、一度エサを目線まで上げて与えるようにしていくと、手を挙げただけで「お座り」をするようになる。そして大事なことは声掛け。十分にほめてあげることを繰り返す。FATAは「お座り」や「ふせ」その他をすぐに覚えてくれた。

リードをつけて歩くときも「FATA」と名前を呼び、目が合ったら一口。 歩きながら何度かやっていくと自然と脇を歩くようになる。脇を歩いて目が合うとエサがもらえる。目が合ってエサを食べたら、「いいねぇ。すごいねぇ。」とほめることは絶やさない。

「褒められる」というのは言葉を理解しなくとも伝わるもの。

今では、ベンチにわたしが座って膝をたたくと膝に飛び乗るようになった。

膝の上に安心して座っているFATA。こちらを見つめる目を見ているとだんだんと心が触れ合うように感じることができる。

まずは褒めること。

そして互いの信頼関係を築くこと。

安心した信頼関係を築くことは人間関係にも通じるものと教えてもらった。

トレーニングの話をするときりがないが、いまではいろいろなことができるようになった。

相手とのこころの触れ合いを通じて、互いの信頼を得ていくことの大切さ。

きっとFATAを通じてわたしがトレーニングされているのでしょう。


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