《対話で探求》 ミサはなかなか面白い 11:「父と子と聖霊のみ名によって」


「父と子と聖霊のみ名によって」

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答五郎……さて、司祭・奉仕者の入堂があり、祭壇への表敬があり、自席の前に着くころには、入祭の歌も終わる。そうして、ようやく口を開く。ミサの司式のことばの第一声だ。なんと言っている?

 

女の子_うきわ

美沙 ……「父と子と聖霊のみ名によって」「アーメン」です。

 

 

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答五郎 ……そうだね。「父と子と聖霊のみ名によって」と司式司祭が告げ、会衆が「アーメン」と答える。
一種の掛け合いなのだが、そのような形式も、意味内容も、なかなか深いのだよ。

 

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問次郎 ……あの~、司祭によっては、♪「父と~、子と~、聖霊のみ名によって~」と歌うように唱えて、その場合、会衆が♪「アーメ~ン」と歌って返すような場合も見ましたが……。

 

 

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答五郎……うん、ほんとうは司式のことばにしても歌うような唱え方、朗唱というかな、そんなスタイルが本来だというのだ。普通に唱えるのと歌うように朗唱するのではどう違うかもなかなか深いよ。

 

女の子_うきわ

美沙……朗唱という唱え方、朗々とことばそのものが響きわたる感じは、趣深いと感じています。

 

 

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答五郎……唱えるだけと朗唱との違いは、結構ミサでは大きなテーマなのだよ。そして、このことは、ミサのことばのあり方、ささげ方の問題として、全体に関係している。別枠でいつか考えることにしよう。いろいろな司式を経験して、味わいの違いを感じておいてほしいものだ。

 

女の子_うきわ

美沙……わかりました。いろいろと考えてみます。

 

 

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答五郎……今回は「父と子と聖霊のみ名によって」「アーメン」という掛け合いの句、対話句というのだが、その意味を考えてみたい。「アーメン」自体は、簡単に言うと「そうなりますように」という祈りへの同意の句と考えておいてよい。

 

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問次郎……ミサだけでなく、カトリックの信者さんたちが何かの会合を祈りで始めるとき、たとえば主の祈りを唱える場合、最初と最後に「父と子と聖霊のみ名によって」「アーメン」と唱えているのを見たことがあります。

 

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答五郎……そのとき自分の体、つまり額、左肩、右肩に右手で触れて、十字架のしるしをしているだろう。
それは一体のことで、たしかに祈りのときの習慣となっている。ミサでもそうだ。

 

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問次郎……すると、祈りをするときのいつもの習慣をミサでもしているということですか。

 

 

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答五郎……そうともいえるが、ミサでは式次第の一項目として明記されているからには、ミサなりの意味を考える必要もあるのではないかな。ともかく、これは文ではなく、句だろう。何かが略されているような句だ。

 

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問次郎……たしかにそうですね。「み名によって……」どうするのだ、と、聞きたくなりますよね。

 

 

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答五郎……普通の祈りをするときの習慣として考えたら、どういう意味になる?

 

女の子_うきわ

美沙……「父と子と聖霊のみ名によって祈ります」ではないでしょうか。そのあとですること全部を含むからかえって略されている表現ではないかと思います。

 

 

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答五郎……そうなると。ミサの場合は、「父と子と聖霊のみ名によってミサをささげますとか、ミサの祈りを始めます」などの意味がここでは表されることになるね。それでも通ると思うので、そうしておこう。さて、本題だが…….

 

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問次郎……えぇっ、これから本題ですか?

 

 

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答五郎……「父と子と聖霊のみ名によって」というのだが、それぞれの語がどういう意味かだ。

 

女の子_うきわ

美沙……「父と子と聖霊」というのは、キリスト教の神についての教えで、いわゆる三位一体と呼ばれることですねよ。それは、ミサ以前に皆さん、学んで信じていることなのではないですか。

 

 

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答五郎……もちろんそうなのだが、ミサ以前に別な場所で学んでいる理解内容を、祈りの習慣に従って、ここで宣言しているというだけなのだろうか……とつねづね思うのだよ。

 

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問次郎……どういうことでしょうか?

 

 

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答五郎……あっさり言ってしまえば、ミサにこそ、まさしく父と子と聖霊がいるということだよ。

 

 

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問次郎……はぁっ……?

 

 

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答五郎……ヒントになるかどうか、たしかによそでは、つまり教えを学ぶクラスなどでは、父と子と聖霊についてそれなりにならうけれど、名(み名とは御名で、日本語独特の付属表現だからさしあたり省くけどね)、名については、そんなにならわないものなのだよ。「父と子と聖霊の名」とはなんなのだろうね。それに、「によって」とはどういう意味だろう。

 

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問次郎……答五郎さん、そんなに質問を重ねないでください! 頭が熱くなってきました。

 

 

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答五郎……美沙さんはじっと考えているようだね。ともかく、少し頭を冷やして考え直そうか。

 

(つづく)

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