前回マタイ福音書冒頭1章1節から17節までのイエスの系図について、そこに出てくる5人の女性について述べた。 イエスの系図についてはもうひとつルカ3章12~38節にもある。読み比べてみるとその違いはすぐにわかる。 マタイの Continue reading
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マタイ福音書冒頭の「イエスの系図」
福音書の冒頭のマタイの1章はイエスの系図ではじまる。アブラハムからダビデを経てイエスに至るまでの系図である。マタイは、これによってイエスがダビデの家系から出ていることを示し、旧約の預言どおりのメシアであることを証ししよう Continue reading
心に灯りがともるクリスマスストーリー
クリスマスについて書かれた小説やクリスマスを舞台にした小説はけっこうたくさんある。 それらを紹介しようと思って探していたら、とてもいい本が見つかった。 中井俊巳著「心に灯りがともるクリスマスストーリー」。実は電子ブックで Continue reading
福音書の冒頭を読み比べる
4つの福音書を読み比べるといろいろとおもしろいことにきづく。特に冒頭の1章1節がどのように書か れているかを読み比べると、福音記者の性格や書いた意図などが想像できる。 最初のマルコ福音書は「神の子イエス・キリストの福音の Continue reading
マリアの話はいつから聖書に登場するか
マリアの話は、いつからみられるかというと、一番最初に書かれたマルコ福音書には「この人は、大工ではないか。マリアの息子で、ヤコブ、ヨセ、シモンの兄弟ではないか」(マルコ6章3節)この一カ所しかないのです。イエスの誕生の話も Continue reading
アドヴェント(待降節)は「冒険 (adventure)」
アドヴェントとは「キリストの降誕を待っているとき」のことで、キリスト教の暦では聖アンデレの日11月30日に最も近い日曜日から、クリスマスまでの4週間をいいます。最も長いのは11月23日からの28日間、最も短いのは12月3 Continue reading
ペトロ=カスイ岐部
私がペトロ岐部を初めて知ったのは、今から30年ほど前、「宗教」を教える教員となって教材を探し回っていたとき、市立図書館の児童文学のところでたまたま手にした本『旅人−−ペトロ岐部の一生』をとおしてであった。著者は松永伍一。 Continue reading
パウロが書かなかったこと
新約聖書で一番最初に書かれたのが何か、ご存じですか? そう、パウロの書簡です。なかで「テサロニケの信徒への手紙一」が一番初めに書かれたとされています。福音書の方が先に書かれたように思えるけれど、実はそうではないのですね。 Continue reading