マタイ5章3節の「真福八端」の「心の貧しいもの」という表現が気にかかる。 この「心の貧しきもの」という表現は日本語の一般的な用法とは異なっている。日本語では「経済的には豊かでも心が貧しい」というような否定的な意味で使われ Continue reading
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マルコ福音書の描くイエスの感覚性と人間性
前回に続き、マルコ福音書の「感覚性」について、こんなところもあります。子どもたちを祝福する場面です。 「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。はっきり言っておく。 Continue reading
ペトロのしゅうとめ
イエスは4人の漁師(ペトロ、アンデレ、ヤコブ、ヨハネ)を弟子にしたあとにペトロとアンデレの家に行った。ペトロの姑が熱を出して寝ていたのでイエスはその病を治した。 ペトロに姑がいたということはペトロは結婚していたということ Continue reading
もうひとつのイエスの系図
前回マタイ福音書冒頭1章1節から17節までのイエスの系図について、そこに出てくる5人の女性について述べた。 イエスの系図についてはもうひとつルカ3章12~38節にもある。読み比べてみるとその違いはすぐにわかる。 マタイの Continue reading
マタイ福音書冒頭の「イエスの系図」
福音書の冒頭のマタイの1章はイエスの系図ではじまる。アブラハムからダビデを経てイエスに至るまでの系図である。マタイは、これによってイエスがダビデの家系から出ていることを示し、旧約の預言どおりのメシアであることを証ししよう Continue reading
福音書の冒頭を読み比べる
4つの福音書を読み比べるといろいろとおもしろいことにきづく。特に冒頭の1章1節がどのように書か れているかを読み比べると、福音記者の性格や書いた意図などが想像できる。 最初のマルコ福音書は「神の子イエス・キリストの福音の Continue reading
マリアの話はいつから聖書に登場するか
マリアの話は、いつからみられるかというと、一番最初に書かれたマルコ福音書には「この人は、大工ではないか。マリアの息子で、ヤコブ、ヨセ、シモンの兄弟ではないか」(マルコ6章3節)この一カ所しかないのです。イエスの誕生の話も Continue reading
パウロが書かなかったこと
新約聖書で一番最初に書かれたのが何か、ご存じですか? そう、パウロの書簡です。なかで「テサロニケの信徒への手紙一」が一番初めに書かれたとされています。福音書の方が先に書かれたように思えるけれど、実はそうではないのですね。 Continue reading