スペイン巡礼の道——エル・カミーノを歩く 3


7月12日 月(日) 晴れ

レオン〜プエンテ・デ・オルビゴ(37㎞)

5:00起床、5:30出発、7:25~8:00ラ・ビルヘン・デル・カミーノ、11:00マサリフェ、15:00オルビゴ

5時に起床、暗い中、出発する。巡礼路は基本的に黄色の矢印に沿って歩くが街中はなかなか複雑だ。何7%e6%9c%8812%e6%97%a5%ef%bc%92 7%e6%9c%8812%e6%97%a5%ef%bc%91 度か間違えながら1時間ほどかけて市街を抜け、小1時間でラ・ビルヘン・デル・カミーノに着く。

街道沿いのバルで朝食にする。ボカディージョ(スペインのサンドイッチ。大きめのフランスパンにハム、チーズなどを挟んだもの)、オレンジジュース、コーヒーで6.5ユーロほど。多くの巡礼者が同じように朝食を摂っている。巡礼装束の修道士に引率された10名ほどの若者グループが食事前に聖書の一節を唱えながらお祈りをしている姿が目を引く。

30分ほどで出発、しばらく行くと道が2つに別れている。一つは国道に沿って進み、今日の宿泊地、プエンテ・デ・オルビゴに至るルート、もう一つは平原の中の未舗装一本道を歩き、ビジャル・デ・マサリフェを経由してオルビゴに至る道だ。%ef%bc%97%e6%9c%8812%e6%97%a5%ef%bc%95 %ef%bc%97%e6%9c%8812%e6%97%a5%ef%bc%94

迷っていると近くを歩いている巡礼グループの一人が「どこに行くのか」と聞いてくれたので国道沿いよりは未舗装路の方が静かに歩けるとの考えから「マサリフェへ行きたい」と言ったところ左の道を教えてくれたのでそちらに進む。

麦畑の中の単調な埃っぽい一本道で電線に1足の靴が引っかかっている。壊れたので投げ上げたのか、あるいは何かのおまじないなのだろうか。この後も何回か同じ光景を見た。あとから分かったがこちらの道が国道沿いより3㎞ほど長かったうえ、遮るものもない強烈な太陽光と土埃ですっかり参って15:00にプエンテ・デ・オルビゴに着く。 %ef%bc%97%e6%9c%8812%e6%97%a5%ef%bc%97 %ef%bc%97%e6%9c%8812%e6%97%a5%ef%bc%96

レオノール・トバール姫への愛の証として、この橋の上で166回挑戦者の槍を折ったというドン・スエロに因んで「名誉ある足跡の橋」の異名のある長いオルビゴ橋を渡っていると、自転車に乗った男が名刺をもって近づいてきた。名刺を見るとベルデという新設のアルベルゲらしい。有機野菜の食事提供(食費は寄付らしい)とヨガをやる、酒はないが町で買って持ち込んでも良い、とのこと。しばらく歩いた町はずれにそのアルベルゲを見つけたのでここを今日の宿とする。

昨日のレオンの宿が悲惨だったのに比べベッドルームも広く、トイレ、シャワーも清潔、風も良く通るの7%e6%9c%8812%e6%97%a59 7%e6%9c%8812%e6%97%a58 で快適そうだ。シャワールームの一画に「大学・中庸」の背表紙の本もあり、何やら東洋の神秘主義に憧れる宿主のようだ。シャワーを浴び洗濯を済ませたあと有機野菜もヨガも関心がない我々はビールが飲めるカファテリアを求めて街に出る。日陰の路上にテーブルを置いた店を見つけそこでハム、チーズをつまみにビールを飲んで生き返る。ひとしきり飲んでいるうち19時過ぎになったのでレストランを求め街をうろつくうち、肉屋を兼ねた食料品店のような店を見つけたのでそこでツナパイとワイン、ビールの夕食とする。足を引きずりながら宿に戻ると庭の芝生の上で10人ほどの宿泊者がヨガをやっている。洗濯物はすっかり乾いている。早目にベッドに入り就寝。


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