クリスマス・イン・コンゴ ~喜びを共に分かち合う~

コンスタンチノ・コンニ(淳心会司祭)

今は、街中、あちこちでクリスマスツリーが登場し、イルミネーションも輝いていることでしょう。それは、クリスマスがやってきたなということを気づかせてくれる象徴です。事実、クリスマスは人々に喜びをもたらす唯一の世界行事になっていると言っても過言ではありません。ここでコンゴ民主共和国のクリスマス様子を紹介してみたいと思います。

多くの日本人はアフリカが一つの国であるかのように思うかもしれませんし、コンゴがどこにあるか、また、コンゴのクリスマスといってもピンとこないでしょう。

コンゴ民主共和国は、アフリカの54ヶ国のうちの中央アフリカにある一つの大きな国です。コンゴ人をはじめとする多くのアフリカの人々、とりわけキリスト者にとっては、クリスマスは大切な宗教行事です。普段の主日のミサも、コンゴ人にとっては一つの社交の場ですが、クリスマスは一大イベントです。また家族・友人で一緒に過ごし、相互の絆を深める大事な祭日でもあります。

私が最後にコンゴでのクリスマスに与ってから随分時間が経ちましたが、生まれ育った環境ですので、たとえ時間が経過したとしても、その特徴は今も変わらずに忘れられません。

思い起こせば、クリスマスが近づくと、ほとんどの人は嬉しく、ワクワクします。勿論サンタクロースが来るからというより、むしろキリストの誕生によって神の愛が受肉したことを念頭において祝うからです。街中にキラキラと光るクリスマスの飾りつけは少ないものの、一年で一番、お祭りムードで盛り上がることはたしかです。お正月も、大晦日から夜通しで互いに挨拶しながら、「ボヌアネー」(新年おめでとう!)と言います。騒ぐ人も少なくはないですが、日本ほど盛大に祝うことはないのです。

クリスマスの慣例行事といえば、第一に浮かぶのはイブのミサ中に行われる聖劇です。そしてホームパーティーや子どもへのプレゼントの大盤振る舞いも挙げられます。貧しい人も存在するので、この時期に、恵まれていない人々(特に子ども)に温かい愛の手を差し伸べる、深い信仰心による寛大さ・連帯意識の強さも見られます。

日本では、年中無休で営業し続けている百貨店のムードが12月25日の午後から一変してしまいますが、キリスト教徒が約7割を占めるコンゴでは、クリスマスは祝日となっています。しかも、その前後も長期休暇がとれるので、長くクリスマスシーズンを楽しむことができます。

さて、寝泊りしての黙想会・降誕劇のリハーサルなどといった待降節の準備を終えて、ようやく待ちに待ったクリスマスイブを迎えます。故郷では聖堂で、自然のバナナの木が(クリスマスツリーとして)設置されます。このごろは、松の木を利用する教会が増えてきました。

家族連れ、親戚、カップル、友人…がぱりぱり着飾って、ミサに与るために教会へ足を運びます。コンゴ人はミサに与るのを楽しみにしていますが、私は、子どもの頃から一番の楽しみは聖劇の舞台に立つことでした。本番になると、暗記したキリストの誕生の物語を、あふれるほどの参加者の前で演じます。聖劇が終わると、前もって選ばれた本物のイエス(生後一ヶ月の赤ちゃん)・マリア(そのお母さん)・ヨセフ(お父さん)が、派遣の祝福まで馬小屋に座ります(ミサ後、人形の聖家族を入れ替えます)。通常のミサに移って、皆が、身をもって力いっぱい声高々に聖歌を歌い、喜びの内に神に感謝します。クリスマスデーも、第一に礼拝/ミサに与ってくる人がほとんどです。

人々は礼拝を済ませてから家に戻り、ホームパーティーを開始します。そこでは、チキンやヤギなどを振る舞って、楽しく時間を過ごします。その時、プレゼント交換も行われます。街を回りながら、施設の子供たちにプレゼントを配る人もいます。

昨今は、グローバル化する世界にあって、西洋文化の影響が大きいです。コンゴでも年末商戦が徐々に激しくなりつつあり、買い物に出ると不思議なことにキリスト教国でない中国製のクリスマス商品が店に溢れています。その中でも、クリスマスは、キリストの誕生を祝うこと、その誕生の意義を探っていくお祝いであるという意識が、今もまたコンゴ人には強いです。
神の国、文化・言語・宗教の違いを超えて仲良く家族的に助け合う社会を願って、クリスマスを楽しんで祝いたいものです。