「当たり前」の世界の滞在者――『コンプリシティ 優しい共犯』を観て

矢ヶ崎紘子(AMOR編集部)  映画は恐ろしい力を持っていて、傍観者のつもりでも、知らず知らず「この人は私だ」と錯覚してしまう。本作を観ると、チェン・リャンとリュウ・ウェイという二つの名前をもつ主人公は私自身ではないかと Continue reading