アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン


私が子どもの頃には、ゴスペルという言葉は聞いたことがありません。当時語られていた言葉は黒人霊歌です。ある時から突然ゴスペルという言葉が聞き慣れたものとなりました。そんなことを思い出したのは、今回ご紹介する「アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン」という映画のチラシを目にしたからかもしれません。

アレサ・フランクリンの歌は、はるか昔、私が小学生の頃、わが家に出入りしていた大学生たちからレコードを聴かされた思い出がありますが、その頃の彼女の歌は、どちらかというと、ジャズ系のソウルミュージックというイメージでした。しかし、「アメイジング・グレイス」は、さまざまな人が歌っているのを知っていたので、アレサ・フランクリンの歌う「アメイジング・グレイス」に興味がありました。

さて、この映画ですが、なんと40年以上お蔵入りしていた映像を表に出したものなのです。1972年1月13日と14日、ロス・アンジェルスのニュー・テンプル・ミッショナリー・パブテスト教会で行われたライブを収録したものです。このライブを収録したライブ・アルバムは、「AMAZING GRACE」として300万枚以上を販売したゴスペル・アルバムとしては、史上最高の大ヒットだったといいます。

ゴスペルソングは、まさに神をたたえ、神の言葉から勇気と愛、生きる力をいただく音楽です。今回この映画を観て、感じたのは、アレサ・フランクリンのすばらしい歌声だけでなく、その場の臨場感です。ゴスペルは礼拝堂の臨場感の中で、掛け合い、踊り、神を賛美し、互いの共感の中で歌うことだと実感します。まさにその場にいなければわからない迫力があります。私たちが教会で厳かに歌う聖歌もすばらしいものですが、魂の言葉を音楽とともに共感し合う空間の味わわせてくれます。迫力ある歌声をぜひ劇場に足を運んでみてみてはいかがでしょうか。

余分なことを一言言うと、2日目にミック・ジャガーとチャーリー・ワッツが観客席にいました。なぜこの2人がその場にいたのかは謎ですが、それだけの価値のあるものだったのではないでしょうか。

(中村恵里香、ライター)

 

5月28日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国ロードショー

公式サイト:http://gaga.ne.jp/amazing-grace/

 

撮影:シドニー・ポラック/映画化プロデューサー:アラン・エリオット

出演:アレサ・フランクリン、ジェームズ・クリーブランド、コーネル・デュプリー(ギター)、チャック・レイニー(ベース)、ケニー・ルーパー(オルガン)、パンチョ・モラレス(パーカッション)、バーナード・パーディー(ドラム)、アレキサンダー・ハミルトン(聖歌隊指揮)他

原題:Amazing Grace/2018年/アメリカ/英語/カラー/90分/字幕翻訳:風間綾平 /

2018©Amazing Grace Movie LLC 配給:ギャガ GAGA★

 


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