エリック・クラプトン~12小節の人生~


今、伝説のロックバンド「クイーン」のボーカリストフレディー・マーキュリーの生涯を描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』が話題になっています。クイーンの曲は、多くのCMソングに使われ、特に日本では幅広い世代に人気のロックグループです。私も大好きな音楽です。一方、ロックの世界の中で、世界3大ギタリストの一人、エリック・クラプトンのドキュメンタリー映画が公開されています。

エリック・クラプトンは、グラミー賞を18回受賞し、ロックの殿堂入りを3回はたし、長年世界のロック界を牽引してきた存在です。ギターの神様といわれ、お金や名声よりも自らの音楽性を重視する彼の音楽に魅了された人はたくさんいます。

そんなエリック・クラプトンがここまでの名声を得るまでの奇蹟を描いた映画が『エリック・クラプトン~12小節の人生~』です。

祖父母によって育てられた幼少期に実の母から拒絶され、トラウマを抱えるなど、複雑な家庭環境の中で、世間に対する不信感を抱き、寂しさや怒りといった感情を沈めるためにブルース・ギターの世界に逃げ込んでいきます。クラプトンがその名を知られるようになったヤードバーズ、ジョン・メオール&ブルースブレイカーズ、そして伝説のバンドとなったクリームなど、貴重な映像とともに、クラプトンの音楽の世界が映し出されていきます。その後のクラプトンは、お金や名声よりも音楽性を追い求め、真の仲間を捜して次々とバンドを転々とします。

そんな中、幼少期に愛情に飢えていたためでしょうか、抜群のルックスとギターのテクニックに魅了される女性が後を絶たず、さまざまな女性遍歴を積み重ねていきます。そして、ついにはビートルズのジョージ・ハリスンの妻パティ・ボイドに熱を上げ、報われない恋の思いを「いとしのレイラ」を制作します。

失恋の痛手が癒えぬうちに最愛の祖父、心を許し合った友・ジミ・ヘンドリックス、デュアル・オールマンと次々とこの世の人では亡くなっていきます。それをきっかけに深刻なドラッグ中毒へ転落し、その後重度のアルコール中毒に陥り、観客に罵声を浴びせるなど、コンサートも成立しないような状況になります。

そんな中、4歳の息子コナーがマンションの53階から転落。今度こそ、再起はないと周囲が考えるなか、音楽によって、正気を取り戻し、音楽制作に没頭し、「ティアーズ・イン・ヘブン」を発表し、グラミー賞を獲得し、復帰を果たします。

この映画の見どころは多々ありますが、なんといってもエリック・クラプトンによって語られ、彼の実際の映像をもとにして構成されている点です。そして、音楽好きなら映像から一瞬たりとも目が離せない出演者です。ジョージ・ハリスン、ジミ・ヘンドリックス、B・B・キングをはじめ、若かりし頃のザ・ローリング・ストーンズ、ザ・ビートルズ、ボブ・ディランなど、ものすごく豪華です。

エリック・クラプトンというミュージシャンの半生は、苦難の連続です。その中に音楽の神様に魅入られたものだったのかもしれないと思う部分が多々あります。ぜひ映画館でご覧ください。

中村恵里香(ライター)

 

11月23日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

監督:リリ・フィニー・ザナック/製作:ジョン・バトセック/編集:クリス・キング、ポール・ホナハン 音楽:グスターボ・サンタオラヤ
出演:エリック・クラプトン、B.B.キング、ジョージ・ハリスン、パティ・ボイド、ジミ・ヘンドリックス、ロジャー・ウォーターズ、ボブ・ディラン、ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・ビートルズほか

公式ホームページ:http://ericclaptonmovie.jp/

2017年/イギリス/英語/135分/原題:ERIC CLAPTON : LIFE IN 12 BARS
配給:ポニーキャニオン/STAR CHANNEL MOVIES/提供:東北新社 協力:ウドー音楽事務所
© BUSHBRANCH FILMS LTD 2017  ericclaptonmovie.jp PG-12

 

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