あしたは最高のはじまり


シングルファーザーや男手の子育て奮闘記を描いた作品というと、「I am Sam アイ・アム・サム」「クレイマー、クレイマー」「赤ちゃんにバンザイ!?」「赤ちゃんと僕」「チョコレートドーナツ」など、たくさんの映画があります。これは映画としておもしろい題材と思われているのかも知れませんが、これらの映画はどれも、ユーモアを交えながらも、父と子の愛情を描き、私たちの心を打つ映画として記憶に残っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

同じようなテーマでも、描き方でこんなに作品が変わるのかと思われる映画「あしたは最高のはじまり」をご紹介します。

PHOTO : Julien PANIÉ

南フランスのコートダジュールで観光クルージング船の船長をし、遊び放題遊び、毎日がバカンスとばかりにおもしろおかしく暮らしていたサミュエル(オマール・シー)の前にクリスティン(クレマンス・ポエジー)が突然姿を現します。サミュエルは彼女と、いつ関係を持ったのかもあやふやな状態です。そんな彼に、クリスティンは、生後数か月の赤ん坊グロリアが実の娘だと告げ、グロリアを手渡したまま行方をくらましてしまいます。

戸惑ったのは、サミュエルです。彼女と出会ったロンドンへ、グロリアを抱いて向かいます。ロンドンに着いたものの、行方はつかめない上に財布を落としてしまい、途方に暮れているところにテレビプロデューサーのベルニー(クレマンス・ポエジー)が現れます。ゲイである彼は、サミュエルに一目惚れ。部屋を分け与えるだけでなく、英語の話せない彼のためにスタントマンという仕事まで与えてくれます。

8年の歳月が流れ、グロリア(グロリア・コルストン)は、明るく元気な少女に成長します。

スタントマンとして成功をしたサミュエルの仕事場にグロリアはマネージャーとして付き添うまでに深い絆で結ばれていました。そしてベルニーはグロリアには叔父のような存在で、3人は誰よりも深い絆で結ばれた幸せな家族そのものでした。

PHOTO : Julien PANIÉ

しかし、グロリアが大きくなれば、当然のように母親の存在を気にします。娘を傷つけたくないばかりに母親の職業を偽り、母からのメールを偽造します。そんな母親をすごいと喜ぶグロリアですが、それでも会いたいと懇願します。

そんな時に本当の母親が出現します。

母の出現で話は一変します。ここからは観てのお楽しみです。サミュエルとグロリアの関係はどうなるのか。グロリアとクリスティンは。サミュエルとクリスティンは。あっと驚く結末も待っています。

この映画の見どころはたくさんあります。アットホームでありながら、2人の男性のユニークな子育て、ユーモラスな会話などなど、生きるとは、そして子育てとはどういうことなのか、そして最も大切な親子の愛情をまざまざと見せてくれる作品です。ぜひ映画館に足を運んで観てください。

中村恵里香(ライター)

原題:Demain Tout Commence

PHOTO : Julien PANIÉ

監督:ユーゴ・ジェラン

出演:オマール・シー クレマンス・ポエジー アントワーヌ・ベルトラン グロリア・コルストン

2016年/フランス/カラー/117分/字幕翻訳:星加久実

© 2016 – MARS FILMS – VENDÔME PRODUCTION – POISSON ROUGE PICTURES – TF1 FILMS PRODUCTION – KOROKORO

2017年9月9日(土)より角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー、渋谷シネパレス他全国ロードショー

公式サイト :http://ashita-saikou.jp

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

two + 8 =