スペイン巡礼の道——エル・カミーノを歩く 21


古谷章・古谷雅子

9月22日(木)第8日目 晴 <行程31.0km/累計196.5km>

ログローニョ~ナヘラ

6時前に食堂に行きセルフサービスの朝食。パンやバター、コーヒーやジュースなどたくさん用意されていて久しぶりに出発前に腹いっぱい食べた。

もちろん無料とはいえ「一宿一飯の恩義」に報いるためにドナティーボ(寄進)をした。いくらにすべきか迷ったが、2人分で10€を払うことにした。ロビーに置いてある箱に入れるようになっているので貯金箱のように穴から入れるのかと思ったら、穴はなくてふたを開けて入れるようになっていた。つまり箱の中から寄進された金を持って行ってしまうこともできるようになっていたのでその鷹揚さに感心した。ふたを開けると20€紙幣と5€紙幣が1枚ずつ入っていて、あとはコインばかりだった。

今日も一面のぶどう畑の中を歩く

まだ暗い中を歩き始めたので町を出る道を間違えてしまい、15分以上のロスをしてしまった。大きな町の出入りには注意が必要だ。コースに戻ると郊外にある貯水池とその周辺に広がる大きな公園になっていた。バーベキュー用のかまどやベンチ、テーブルだけでなく、ごみ箱もたくさんあるのだが、トイレがないのは理解に苦しむところだ。このことはエル・カミーノ全体を通しても痛感したことだが、ほとんどどこにも公衆トイレというものがないのだ。だからちょっとした隠れ場所には必ず用を足した後の紙が捨てられていた。

昨日に続き、あたり一面はぶどう畑だ。ビノの加工用のぶどうのはずだが、こっそりと一粒つまんで食べてみると甘くておいしかった。ナバラッテでバルに入った後は暖かくなってきたので長袖シャツを脱いだ。今回初めての半そでシャツでの行動になった。

ベントーサを過ぎ、サン・アントン峠を越えた。峠の展望台には目指すナヘラ方面の写真入りの説明板があった。それには実際にはある高速道路や電波塔が写っていなかったので、最近インフラ整備が急速に進んでいるのかと推測できた。

サン・アントン峠からの眺め

今日は長丁場だったが、順調に歩いてナヘラに到着した。ナヘラはかつてナバーラ王国の首都だったという川沿いの町だが、町のすぐ脇まで赤っぽい岩の壁が迫っている独特の光景だ。観光客も多い。途中で看板を見かけた2人部屋のあるアルベルゲに行ってみたが、すでに満室とのことで町外れにある静かそうなアルベルゲ、Nido de Ciguena の8人部屋のドミトリーに泊まることにした。

昨年は夏の盛りで洗濯物はすぐ乾いたが、今回はそうもいかず、ザックに吊るしながら歩くときもあった。ここは洗濯設備が整っていて5€で洗濯から乾燥までしてくれるので、その時に着ていたもの以外はすべて洗濯することができた。

川沿いにあったガリシア料理を出すバルで、昨年味わっておいしかったプルポ(タコ)を食べた。

ログローニョ 6:40 ~ ナバラッテ 9:40/10:05 ~ ベントーサ 11:35/55 ~ サン・アントン峠展望台 12:15 ~ ナヘラ 2:15

 

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